すこやかマガジン第852号
【<叱る依存>】
2023年11月2日
早いもので、昨日から11月。「ウォームビズ」の時期となり、個人的に衣替えはしたのに、推進センターの事務室では、何を着たらいいのか困る日々が続きそうです。
話は変わりますが、皆さんの家では、親の目から見た、こんな場面はありませんか?
「子どもが宿題等やらなければならないことをしないで、やりたいことだけやっている」ような場面。ホント、いらいらしますよね。
こんな時、皆さんなら、どんな対応をしますか?
A:放任(困るのは子ども自身だからと放っておく)
B:怒る(自分の感情に圧倒され「怒りに任せて」言う)
C:叱る(「相手のためを思って」冷静な気持ちで言う)
Aの対応も親自身が我慢できるならば可能だと思いますが、我が家の場合、大体、父親が我慢しきれなくなって、言ってしまいます。
「だらだらとスマホ見てないで、やるべきことをやってから、好きなことしなさいっていつも言ってるよね。そんなだから、夜寝る時間も遅くなって、朝も起きられないし、いつも時間ギリギリに登校することになる!!自分で時間の管理ができない人は、社会に出てからも通用しないぞ!!!」等々、長い時はまだ続きますが、大体、こんな感じです。父親本人は、Cのつもりで話し始めるのでしょうが、娘の態度が絡んでくると、CからBへ移行していくのが常です。
Bの「怒る」とCの「叱る」の違いは、叱る側の感情の違いに過ぎないそうです。叱る側にとっては、大きな違いですが、視点を叱られる側に移すと、怒られようが叱られようが、強いネガティブ感情が生じる点で大きな違いはないのだそうです。そして、この状況からどうしたら逃れられるかということを考えるようになり、叱る側の思いが伝わらないことは、脳の仕組みから明らかになっているそうです。波線部分が言い過ぎている部分です(まず、なぜ、スマホを見ていたのか確認する必要があります。勉強していることもあるので。「やるべきことをやってほしい」と願っているだけのはずなのに、人格否定にまで話が及んでいます)。これが<叱る依存>というこわい状態です。
教員時代に、「『怒る』のはダメだけど、『叱る』のは良い」と考えていましたが、大きな間違いでした。
今年の3月に参加した研修会でこのことを知った時に、家族への対応を振り返り、自分も<叱る依存>だったと思いました。それ以来、<𠮟る依存>にならないように気を付けることで、家族の関係がよくなった気がします。この<𠮟る依存>を知り、対応に活かすことによって、相手の自己肯定感を下げてしまうことがなくなるので、対(たい)人(ひと)の関係がよくなると感じています。家庭、職場等々で怒りすぎているかもと感じている皆さんも、<𠮟る依存>を学んでみませんか?
11月28日(火)13:30からオンライン(YouTubeライブ)で、<𠮟る依存>の村中直人氏の講演を配信します。興味のある方はどなたでも参加できます。
※こちらの「まなびネットいわて」のフォームから申し込みできます。https://manabinet.pref.iwate.jp/index.php/event/1128soudan/
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