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すこやかマガジン第851号

【依存】

2023年10月26日

岩手県立生涯学習推進センターでは県内市町村に職員が出向いて情報メディアに関する「出前講座」を行っています。新型コロナウィルス感染症対策が5類に移行したことにより、今年度はこれまで以上の依頼を受けています。

その中で「依存」についての話を聞きたいという依頼を多く受けます。近年のニュースでは「インターネット依存が疑われる中高生が7人に1人」(厚生労働省、2018年8月)、「『ゲーム障害』を精神疾患として認定」(WHO、2019年5月)といった内容が報じられ、県内でも依存の入院患者が増加しているというニュースも流れています。

子どもたちの「依存」については「ゲーム依存」、「ネット依存」、「スマホ依存」・・・いろいろな呼ばれ方をしています。また、大人であれば、「アルコール依存」や「ギャンブル依存」というのもありますね。

「依存」になると行動にどのような変化があるのでしょうか。「ゲーム依存」の場合を例にとると、
・食事の時間になってもゲームばかりやっている。
・宿題などやるべきことがあってもゲームをやっている。
・朝起きられないため、学校に行けない。
親から見ると「サボっている」「怠惰」「意志が弱い」と見られるような行動で、依存かどうか見分けることが難しいですね。専門家でなければ判断はできません。

「依存」とは体の中で何が起きている状態なのでしょうか。
厚生労働省のWebページ「依存症についてもっと知りたい方へ」
(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000149274.html)
によると、私たちが快感やよろこびを感じるのは脳内で分泌される物質によるそうです。ゲームをしたり、アルコールを摂取するなどにより、この物質が分泌されよろこびを感じることを繰り返しているうちに、しだいによろこびを感じる機能が低下してくるようになります。よろこびを感じられなくなると、不安や物足りなさを感じ、さらによろこびを求めるこということを繰り返していく、このようなことが脳の中で起きているのだそうです。
これは特別な人に起こることではなく、条件さえ揃えばだれにでも起きる可能性があり、一度「依存」の状態になってしまえば、自分でコントロールすることはできません。専門の医療機関に診てもらうことが必要です。

では、子どもたちを「ゲーム依存」「スマホ依存」などにしないためにはどうすればいいのでしょうか。今は子どもたちもスマホを持っている時代で、いつでもスマホが使える状態にあります。この環境がさまざまな「依存」の状態を作り出すきっかけになっています。スマホを必要以上に使わない環境を与えることが必要です。スマホを使っているよりも楽しいと感じられる経験をすること、例えば友達と外で遊ぶ、スポーツをする、など一日の中でスマホを使う時間以外の行動を増やしていくことが大切です。その一方ではスマホの使い方についての家庭内でのルール作り(ゲームは一日1時間までなど)も大切と言われています。
一度「依存」になってしまうと、元の生活に戻すのは時間がかかると言われています。「依存」にならないための対策を日頃から行っていきましょう。

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