サラダ記念日

７月６日配信

　今日７月６日は、「サラダ記念日」です。

　サラダが世界で初めて作られた日…ではありません。年代によって知名度に差があるかもしれませんが、頬杖をついた作者の写真が表紙のあの本を思い浮かべた方は正解です。

　「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日

　歌人の俵万智さんの第一歌集である『サラダ記念日』（1987年　河出書房新社）の中の一首です。親しみやすい歌風は多くの人々の心を掴み、歌集としては異例の大ベストセラーとなりました。

　この短歌は恋愛がテーマのようですが、「なんでもない日が記念日になる」という意味では、子育てにもあてはまる部分が多いのではないでしょうか。

　例えば…

　初対面思ってたよりでかいのね七月六日は「ゾウさん記念日」

　ライバルの君に負けじと何度でも七月六日は「逆上がり記念日」

　散髪がうまくいかずにあきらめて七月六日は「丸刈り記念日」

　友と見た火の玉型の飛行体七月六日は「ＵＦＯ記念日」

　（※人生で初めての短歌なので出来栄えにつきましてはご容赦ください）

　大人になり、年齢を重ねていくと、日々の小さな出来事に対する喜び、驚きなどの心の揺れ動きがどうしても小さくなってきている気がしますが、まだ人生経験が少ない子どもにとっては、日々のどんな小さな出来事も新鮮な体験であることでしょう。また、心も体も著しく成長している真っ最中ですので、新たにできるようになることも多いはずです。毎日が記念日といっても過言ではないのかもしれません。

子どもが体験した出来事の数々やそれらについて感じたことをまずは肯定的に受け止め、共に喜び、驚き、共感し、子どもの成長に寄り添っていきたいものだと、久しぶりに『サラダ記念日』を読んで思ったのでした。

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