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すこやかマガジン第841号

お盆と義父

8月17日配信

 みなさんこんにちは。夏休みの宿題のラストスパートで忙しいというご家庭も多いかもしれませんね。皆様は夏休み、そしてお盆はどう過ごされたでしょうか。

 お盆に妻の実家に行きました。義父はいつ会っても人に気を遣わせず、他人の悪口は言わず、いつも静かに笑っています。仕事が忙しくても町内会の役員も務める(頼まれたら断れない)など地域にも貢献しています。私は、そんな義父を密かに尊敬しています。

 今年のお盆は久しぶりに大勢の親戚が集まる機会が複数回ありました。他の親戚宅で昔のお盆の話になり、「あのばあさんの味噌おにぎりは絶品だった」「あのじいさんは締めにラーメン食わないと気が済まない人だった」など故人の話で盛り上がったのですが、「昔のお盆は女性陣が大変そうだったな」という子どもの頃の記憶が蘇ってきました。祖母や叔母、母たちが台所で大人数の親戚の食事を忙しなく準備していました。男性と比べ女性の方が負担ははるかに大きかったはずです。「食事の準備は女性がするもの」といった偏った捉え方は、子どもの頃にそのような場面を見て刷り込まれてしまうところもあるのかもしれません。数十年経った今、それを「普通」と捉えてはいけないな、今の子どもたちにはそれを「普通」と捉えてほしくないな、と感じます。

 と、偉そうに述べたところですが、もし私が親戚を迎える立場だったとしたら、「じゃあおまえは食事の準備はできるのか」「結局母や妻にほとんど任せるのではないか」「台所に入っても邪魔になるだけではないか」などともう1人の自分が次々と痛いところを突いてきます。何も言い返せず一点を見つめることしかできません。

 確かに、私は祖母や母のようにおいしい夕顔の煮物、山菜料理、秘伝の赤飯は作れませんし、手伝おうとしても「いいから座ってて(かえって邪魔よ)」と言われてしまうのかもしれません。それならば、買い出しなどの準備、皿洗いなどの後片付け等、自分にできることを率先してすればよいのだと思い至りました(もちろん、料理もできることに越したことはありません)。お盆、正月には親戚宅に小学生から高校生までの多くの子どもたちが集まります。男性女性どちらかだけに重い負担を強いるのではなく、力を補い合う大人たちの姿を子どもたちに見せることも立派なジェンダー教育になるじゃないか、学校での勉強とはまた一味違う学びにもなるじゃないか…なんてことを考えた今年のお盆でした。

 さて、冒頭で紹介した義父は台所には立たないものの、今年のお盆も変わらずばりばり働き、客人を厚くもてなし、自分は手酌でお酒を飲んでいました。遠方から新幹線で来た親戚の送り迎え、高齢の親戚の歩行介助などもこなし、しかも全く恩着せがましくありません。欲はなく、決していからず、いつも静かに笑っている。ソウイウモノニワタシハナリタイ…。

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