1. HOME
  2. ブログ
  3. メールマガジン
  4. すこやかMAG
  5. すこやかマガジン第840号

まなびネットいわて

すこやかMAG

すこやかマガジン第840号

迷わぬ人生を

8月10日配信

先日、仕事で遠くまで出張することになった私には心配事がありました。長年、方向音痴をごまかしてきた私にとって、仕事内容の前にまず会場に無事にたどり着けるか、ということがいつも心配でした。カーナビだけでは不安だったので、こっそり地図を印刷していたのですが、その地図を職場の人に見られ、「え!?そこから分からないの?」と言われ、恥ずかしさのあまり、全身から汗が出ました。「まったく分からないわけではないけど、念のためですよ」とブツブツ言いつつ「一体私はいつから方向音痴になったのだろう?」と、今さらながら、自分の人生を振り返るきっかけとなりました。

学校教員になり、カーナビが世に出回るまでは、家庭訪問が本当に大変でした。土日に全部の家を下見するため、車でウロウロしていたので、不審者に思われたこともありました。大学生の時は、一般企業の就職試験の面接で失敗し、途方に暮れて運転する帰り道、気付けば山の中。日はとっぷり暮れ、ガソリンはエンプティ。何が悲しいか分からなくなりました。高校生、中学生、小学生…幼稚園…そうだ、思い出しました。私の方向音痴を決定するエピソードがありました!

私が幼稚園児だったころ、なぜかズボンにこだわっていた時期があり、スカートを避けていました。母の手作りのかわいいジャンバースカートさえも嫌がりました。せっかく作った母は、泣きじゃくる私に無理やり着せて幼稚園に送り出したのですが、一刻も早く脱ぎたかった私は、何と幼稚園を脱走したのです!

いつもの道ではなく、いつか祖母と歩いた裏道を行けば見つからないだろうと、幼稚園児ながらに策を立て、先生の目を盗んでお昼寝前に抜け出しました。最初はドキドキしながら歩いていましたが、いくら歩いても家にはたどり着きません。「確かこっちのはずなのに…そろそろ着いてもいいのに…」泣きながら歩く私に、知らないおじいさんが声をかけてくれました。必死で家の周辺の特徴を説明したのを覚えています。何とか家にたどり着いたその日の夜、案の定、父と母に怒られました。その時父に言われた最後の一言が胸に刺さりました。「しかしお前は方向音痴だな」幼稚園児にして「方向音痴」という言葉を覚えました。そして、言葉の意味が分かってからは、言葉通りに育ちました。 

さて、私が方向音痴になった原因はどこにあるのでしょうか?インターネットで調べたところによると、いくつか原因はあるようですが、大きいのは『自分が主体になって経路をたどった経験がどれくらいあるか』なのだそうです。人は誰かについていくだけの『フォロワー』を続けていると、ずっとフォロワーのままなのです。

振り返れば確かに、自分は方向音痴だから道が分かる人についていこうとか、出かける前に母に「お姉ちゃんについていきなさいね」と言われたとか、フォロワーの要素が多々ありました。

方向音痴は遺伝や能力の問題ではなく、環境によるところが大きいそうなので、自分で経路をたどる経験をつめるよう大人がサポートしてあげると良いそうです。 人生2週目が叶うなら、幼稚園からやり直したいです。これから育つ子ども達に関わる大人のみなさま、ぜひ、道に迷わない人生を送るサポートを!

【参考】https://mamanote.jp/news/6546

過去のすこやかメールマガジンは >こちら

☆子育てに関する悩みを一緒に考えます☆
子育て電話相談「すこやかダイヤル」 0198-27-2134
☆メルマガへのご感想、アドレス変更・配信停止はこちらへ(^_^)/
kosodatem@pref.iwate.jp

★==========================★
【発行・文責】岩手県立生涯学習推進センター
【HP】https://manabinet.pref.iwate.jp/hp/
【Twitter 】https://twitter.com/manabinetiwate
★==========================★

関連記事