社会教育指導員・地域づくり関係職員等研修講座
実施日:令和6年6月14日(金)
事 業 報 告
「取り入れてみませんか?地域づくりにつながる参加型学習」と題し、地域づくりにつながる社会教育事業を展開する上での、参加型学習を導入する意義や留意点、導入する際のポイントなど、講義・演習を通して学びました。参集・オンライン併せて23名の方が受講しました。
講義の目次が変わるごとに、井上先生の趣味であるバラのお話が画像と共に紹介されました。
「教育」が目指す方向性について
導入では、学校の学びだけでは完結しない人生100年時代到来の今、教育が目指す方向性についてお話しいただきました。日本人は特に「人生満足感尺度」は低めでも「協調的幸福尺度」は高くなります。つまり、他人との関わりの中で幸せを感じる傾向があるのです。だから、人とのつながり・関係性に基づくウェルビーイングを、教育を通じて向上させていくことが求められ、社会教育が重要になってくるのだそうです。
「地域づくりという意味」について
「住民が自ら課題を見つけ、住民同士で解決できるように支援する」ことが地域づくりの究極の目標ですが、そこに関わる社会教育主事の役割は「陰で支える黒子」です。力のある社会教育主事が住民を引っ張るのではなく、その人がいなくても機能するように仕組むこと、住民の自主的活動をつなげていくことこそが社会教育主事の役割なのです。
なぜ参加型学習なのか
大人は一方的に教え込まれたり評価されたりすることや、経験を生かすことができない教育に抵抗があり、成人に間違ったアプローチをすると失敗します。そこで参加型学習が効力を発揮します。参加型学習=ワークショップは、学習者が共同作業を通じてお互いに学び合う場となります。ただ気を付けなければならないこととして、参加型学習を好まない人が一定数いること、参加型学習は万能ではないこと、連続で行うと参加者が疲れてしまうこと、発達段階によって適さないワークがあること、などを学びました。また、効果的な学習プログラムとして某有名なシウマイ弁当を例に、活動のつながりと順番を教わりました。その後、実際にペアでワークを行いました。
自分の大切なもの、好きなことを9つ書き出して順番をつけます。次に、なぜその順番になったのか話し合います。そして、ここからがポイントです。自分や家族が病気になったとしたら、病状がどんどん悪化したとしたら、その9つのものはどうなるのか、できなくなるものに×をつけていきました。改めて自分にとって大切なものは何か、考えるきっかけとなりました。 最後に、参加型学習を進める上で重要なファシリテーターのスキルも教えていただきました。
~ファシリテーターの「心得」~
・評価したり操作したりしない
・あせらない、せかせかしない
・リアクションをはっきり
・落としどころの幅を持つ
【参加者の感想】
- 今悩んでいる案件について、色々なヒントが得られた。
- なぜ、地域づくりに参加型学習が必要か腑に落ちたし、学習の進め方や効果的なプログラムの組み立て方も学ぶことができた。ぜひ、計画したいと思う。
- この研修で地域づくりのお話をお伺いして、自分のやりたい方向性は間違ってはいなかったのだと、自信のなかった自分が励まされた気がした。
- 拝聴していてとても有意義なものだった。自分の好きなものに次々に×が付いていくのはとても悲しいものであり、生涯学習は元気な方だけの参加とは限らない事も再確認できた。
- バラのお話をもっと聞きたかった。今日の講話を聴いて改めて、住民の方々と接することの重要性を感じた。
【受講者の評価】
A (有意義) 88.2%
B (どちらかといえば有意義) 11.8%
C (どちらかといえば有意義でない) 0%
D (有意義でない) 0%
【担当者から】
オンラインにより遠方の方も参加できることは大きなメリットですが、講師と直接お話しできること、受講者同士の交流が密にできることなど、参集の良さは大きいと改めて感じました。また、地域づくりの意味を考えること、社会教育主事の役割を見直すことは、受講者の皆様はもちろんですが、我々職員にとっても、よい機会となりました。
申し込みフォームはこのページの下側にあります。
実施担当:[生涯学習推進センター]
- 1 目 的
- (1)参加型学習について理解する。
- 2 主 催
- 岩手県教育委員会
- 3 主 管
- 岩手県立生涯学習推進センター
- 4 対 象
- (1)県及び市町村の生涯学習関係職員(社会教育指導員や公民館等の職員含む)
(2)市町村首長部局の地域づくり関係職員
(3)地域づくり団体、NPO法人等関係職員
- 5 定 員
- (1)参集による受講50名
(2)オンライン配信(YouTubeライブ)による受講(無制限)
- 6 期 日
- 令和6年6月14日(金)
- 7 会 場
- 岩手県立生涯学習推進センター
〒025-0301 花巻市北湯口2-82-13
TEL 0198-27-4555 FAX 0198-27-4564
- 8 受講申込み
- 「まなびネットいわて」から申し込んでください。
【申込み締め切り6月4日(火)】
- 9 日程及び内容
- 10:00~10:10 【開会行事】 (受付9:30~)
10:10~15:00 【講義・演習】(昼食休憩12:00~13:00)
〈講師〉 栃木県立真岡工業高等学校 校長 井上 昌幸(いのうえ まさゆき)氏
※ 地域づくりにつながる社会教育事業を展開する上での、参加型学習を導入する意義や
留意点、導入する際のポイントなど、講義・演習を通して学びます。
- 10 携行品
- 筆記用具、所属で使用している名札、名刺
※ 今回の研修会資料は「まなびネットいわて」特設サイト内に掲載します。受講者自身
で資料を印刷、または、タブレット等にダウンロードの上、ご準備ください。
- 11 受講者旅費
- 派遣者にて負担願います。
- 12 その他
- (1)昼食は、各自ご用意ください。
近隣のコンビニまでは車で10分程度かかりますのでご注意ください。
(2)県立生涯学習推進センターまでの交通案内及び駐車場は、下記よりご確認ください。
[まなびネットいわて]>[生涯学習推進センター]>[アクセス]
(3)欠席の際は、岩手県立生涯学習推進センターまでご連絡をお願いします。 - 13 受講申し込み
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下記フォームに必要事項を入力し、[送信]をクリックしてください。後日担当者から確認のメールを差し上げます。(2~3勤務日以内)(入力いただいた情報は関係機関で受講に関係した処理のみに使用いたします)
※公立学校の教員の方は下記フォームでの申し込みと併せて「Plant」上での申し込み手続きを行ってください。> Plantリンク
※上の[送信]ボタンをクリックして、送信が完了すると、ボタンの下に「ありがとうございます。メッセージは送信されました。」と表示されます。繰り返し送信ボタンを押さないよう、ご注意ください。