1. HOME
  2. ブログ
  3. 講座・イベント情報
  4. 令和5年度岩手県生涯学習推進研究発表会 実施報告書

まなびネットいわて

講座・イベント情報

令和5年度岩手県生涯学習推進研究発表会 実施報告書

実施日:令和6年2月1日(木)、2月2日(金)

実施担当:[生涯学習推進センター]

事 業 報 告

 副題を「岩手の人づくり・つながりづくり・地域づくりフォーラム2023」とし、1日目は、本年度当センターが取り組んだ調査研究の成果発表と協議を行い、2日目は、「地域防災力を高めるための公民館等の役割やあり方を考える」をテーマにパネルディスカッションと講演を行いました。センター参集とオンライン視聴を併用して開催し、生涯学習・社会教育に携わる方を中心に県内外から164名が参加しました。

【1日目(2月1日)】研究発表&協議  

 研究発表では、「SDGs(持続可能な開発目標)の実現に向けた社会教育の役割と課題に関する研究」を齋藤剛社会教育主事が、「地域づくりにおける公民館等の役割と課題に関する研究~震災後の地域復興・地域創造に焦点を置いて~」を髙橋祐輝社会教育主事がそれぞれ発表しました。その後の協議は、岩手大学 名誉教授 新妻二男氏に進行していただき、それぞれの研究内容を深めると共に、研究に対するご助言とコメントをいただきました。

【 齋 藤 剛 】

【 髙 橋 祐 輝 】

【 新 妻 二 男  氏】

【2日目(2月2日)】パネルディスカッション
「地域の地域防災力を高めるために、公民館等はどのように関わっていけばよいか」

 午前は、東京都立大学人文社会学部教授 野元弘幸氏をコーディネーターにパネルディスカッションを行いました。久慈市中央市民センター所長 亀田義治氏、東京都国分寺市光公民館活動グループ「みんなで防災2015」会員 櫻井幹三氏と国分寺市立光公民館事業係 加藤友志氏に事例発表とパネリストをしていただきました。その後、当センター髙橋祐輝社会教育主事も加わり、事例発表をもとにしながら活発な協議を行いました。

【 パネリストのみなさん 】

【2日目(2月2日)】講 演
「地域防災における社会教育の役割 -災害に強いまちづくりを目指す公民館- 」

【 野 元 弘 幸  氏】

午後は、引き続き東京都立大学人文社会学部教授 野元弘幸氏にご講演いただきました。1月に発生した能登半島地震の現地調査の紹介の後、東日本大震災後から継続して行っている被災地での調査から見えた災害に強いまちづくりの在り方と、公民館等の役割についてご教示いただきました。「地域防災力は地域の総合力」であるので、公民館等では、防災の知識やスキルを獲得する「目的意識的な防災学習」に加え、日常行われている地域づくりにつながる幅広い学習や文化活動のような「無意図的な防災学習」もとても重要であることを分かりやすく説明していただきました。森万喜子氏をコーディネーター、実践発表者をパネリストとして、パネルディスカッションを行いました。地域と学校の連携・協働を持続可能にしていくための具体的な取組や課題について、校長、行政職員、コーディネーターとそれぞれの立場から意見を聞くことで、実践発表の内容についてさらに理解を深めることができました。

 

【受講者の声】

◆今後、社会教育を展開していく上で、欠くことのできない視点、参考となる事例の分析等とても分かりやすく話していただき、とても有意義な時間となった。
◆地域性にあった防災教育、市民センターと公民館、自治会のそれぞれの素晴らしい取り組みに大変感心した。
◆地域に顔の見える人間関係をつくること、地域の自治力を培うことが災害に強い地域づくり、住民の命を守る地域に繋がることが納得できる講話だった。
◆防災につながるまちづくりとして、公民館が拠点となって人と人をつなげる役割ができることを学んだ。

【受講者の評価】

A(有意義)             84.3%
B(どちらかといえば有意義)     14.3%
C(どちらかといえば有意義ではない)  1.4%
D(有意義でない)                0%

【担当者から】

 2日目の内容を研究内容と関連付けたことで、2日間を通して公民館等がどのように地域防災や地域づくりに関わっていけばよいか考える機会となりました。また、パネルディスカッションや講演を通して参考になる取組をたくさん学ぶことができました。今後、多くの公民館等でつながりづくりの1つとして地域防災事業が定着していくことが望まれます。

関連記事