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講座・イベント情報

放課後子ども総合プラン指導者合同研修会②実施報告書

実施日:9月1日(金)

実施担当:[生涯学習推進センター]

事 業 報 告

「発達に特性のある子どもについて理解を深める」「日常生活の中で困り感を抱える子どもへの支援方法を学ぶ」を目的とし、研修会を開催しました。今回もより多くの方に学んでいただくため、参集型とオンライン型のハイブリッド方式で開催し、併せて199名の方に参加いただきました。

<講  師>
NPO法人自閉症ピアリンクセンターここねっと 常務理事
仙台市自閉症児童相談センター センター長    黒澤 哲 氏     

【講義】

 「発達に特性のある子どもへのサポートと環境づくり~だれもが過ごしやすい居場所にするために~」と題し、黒澤先生にご講義いただきました。発達障害の特性を把握すること、独自の特性(理解の仕方、考え方)を理解すること、その特性により好む関わり方や環境があることなどを中心にお話しいただきました。実例をあげたり、実際の体験者の動画などを交えたりしながらの説明に、「分かりやすかった」との受講者の声が多かったです。特に、視覚的に考えるという特性をふまえて、言葉の指示より視覚的に指示をする方が伝わるため、環境整備をする際、「フロアマップを使って場所を示すことも効果的」というアドバイスに、うなずきながら聞く受講者の姿が見られました。これは、発達が気になる子どもだけでなく、誰もが分かりやすく過ごすための視点であるという、講義のテーマにつながるお話でした。
「大人になってからの長い人生をより良くするため、幼児期の過ごし方で二次的問題が発生しないようにサポートしてあげることが大切」という黒澤先生の言葉に力が込められていました。

【質疑応答】

 受講者の皆様から事前質問を取り、その質問内容をスライドに映して黒澤先生に回答していただくという形をとりました。「人手不足だがどうすればよいか」という質問には「子どもが自分で分かるように、動線にシールや写真を貼って分かりやすくする」「その子というより母集団の子どもを使って、全体のルールとして周知させる」との回答をいただきました。「物を使っても片付けない子どもはどうすればよいか」という質問には「それがわざとである場合、その裏の意図を探り、関わってもらいたいからという誤学習であれば、子どもが片付けないときに関わらないようにする」など、質問1つ1つに丁寧に回答していただきました。

<スライドを用いて説明する黒澤先生>

<会場全体の様子>

【受講者の声】

●すぐに実践できそうな内容で、とても勉強になった。普段の自分自身の児童への対応を振り返るよい機会になった。
●現在所属で抱えている課題について質疑応答の中で似ている部分が多数あり、対処法など参考になった。
●日頃支援が必要な子どもについ目がいきがちだが、その子を取り巻く集団との関係づくりも大切にして、支援員と子どもたちのチームワークを高め、みんなで支援して、みんなの過ごしやすい居場所を作っていきたいと思う。
●自己肯定感を高める支援に力を入れていきたいと思いました。あいまいな表現をしないように絵に置き換えるなどして、工夫した支援で子どもにとっていい環境づくりをしていきたいです。

【受講者の評価】

A(有意義)            89%
B(どちらかといえば有意義)    11%
C(どちらかといえば有意義でない)  0%
D(有意義でない)          0%

【担当者から】

 午後から仕事を休むことが難しい方々にとって、オンラインはやはり有効で、多くの受講者の方に参加いただきました。早速明日から実践してみようという前向きな気持ちや、問題解決の糸口になるような研修会でした。

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