事業プログラム企画運営研修講座(事業報告)
実施日:令和5年9月6日(水)
事 業 報 告
事業を企画、構成するための基本的な考えを学ぶこと、幅広い世代の住民の参画による講座づくりの重要性について理解を深めることを目的に、研修講座を開催しました。公民館・地区センター等の職員や県、市町村の生涯学習・社会教育関係職員等31名が参加しました。
【講義・演習】「地域の若者の参画で学びを創る」
桜の聖母短期大学キャリア教養学科 教授 三瓶 千香子 氏 に講義・演習のご指導をいただきました。
「なぜ公民館等に若者が集まらないのか」「なぜ若者を集めたいのか」を出発点とし、多様な世代の交流や若者の参画をねらいとする学び作りや事業企画の方策について、グループワークを通して学びました。
[ 三瓶 千香子 氏 ]
〇キーワードは「つ・ま・む」
「原点学習が大事」ということで、講師のこれまでの研究をもとに、まずは社会教育、公民館の基本理念を確認しました。
そして、住民の学びの場をつくる際には、公民館等の職員が仕掛け人となり、「つどう・まなぶ・むすぶ(頭文字をとって『つ・ま・む』)」を働きかけ、地域の人々の課題解決を助ける場を作ることが大切であることが述べられました。
〇グループで若者に焦点を当てた講座を企画
講義を通して学んだことを活かし、グループごとに演習に取り組みました。講師が指定するテーマに基づいて、若者(高校生・大学生)に焦点を当てた講座を企画するという内容でした。
講師から提示されたテーマは、「バナナ」でした。一瞬どよめきが起こりましたが、どのグループも活発な意見交換をしながら、企画書の作成に取り組んでいました。
[ 事業企画の演習…テーマは「バナナ」! ]
企画した講座によって、住民が何とつながり、どのような学習をして、どのように変容してもらいたいか(波紋のイメージ)考え、単発のイベントで終わらせないことを意識するよう、講師からのアドバイスがありました。
[ 事業企画について話し合う参加者の皆さん ]
最後に、ワールドカフェ形式で、各グループの企画を共有しました。「場づくり」(社会参画を促すきっかけづくり)や「潜在的な知的ニーズの掘り起こし」「公民館がネットワークづくりの拠点となること」の重要性を再認識することができました。
[ 『ワールドカフェ』形式でアイデアを交流する参加者の皆さん ]
[ 完成したプランニングシート ]
[ 完成したプランニングシート ]
【受講者の声】
- 生涯学習・社会教育の基本理念を理解しつつ、企画出しも経験できた。「つ・ま・む」といったような簡略的に一般化していただいたので、日常的に重要ポイントを復習できる点も学びになった。
- 若者をターゲットにした講座の事例など、聞けて良かった。
- 公民館のあり方について考えさせられた。
- 同じ悩みや現状をもつ参加者の話を聞いたりして、同じ目的を共有してワークをすることができた。
- 大変楽しい時間を過ごすことができた。自分のやってきたことの復習になったし、今後に生かしていきたい。
【受講者の評価】
A(有意義) 81%
B(どちらかといえば有意義) 16%
C(どちらかといえば有意義でない) 3%
D(有意義でない) 0%
【担当者から】
「生涯学習と社会教育の違いとは」「公民館の理念とは」についての講義の内容が、その後の演習に大いに活かされ、幅広い世代による学習とつながりづくりの場の創出が意識された事業企画となっていたことが印象的でした。多様化した地域課題が複雑に絡み合う中でご苦労も多いことと察しますが、地域住民に「つどう・まなぶ・むすぶ」を働きかける事業企画につなげていただければ幸いです。