すこやかマガジン第848号
「食べる」を考える
2023年10月5日
最近、キャンプがブームといえるほど、あちこちでキャンプの話題が出ていますね。コロナ禍において、ほかの人と距離をおいて活動できると注目され、急速に人気が高まったようです。
秋になり、涼しくなってきて、キャンプとはいかないまでも野外で活動するのが心地よい季節になってきました。そろそろ芋煮会などもいいのではないでしょうか。
皆さんが芋煮を作るときに入れる肉は牛肉?豚肉?鶏肉?どれを入れますか?
先日、YouTubeでニワトリが卵から食肉になるまでの過程の動画(海外製)を見ました。ニワトリの飼育はその多くがオートメーション化されており、さらには精肉の工程も作業の多くは自動化されて、まるで工場のようでした。
大学生のころ、小中学生対象のキャンプ(10泊11日!)にスタッフとして参加した折、「生き物を絞めて食べる」というイベントがありました。
企画段階ではヤギやニワトリを絞めることを検討もされたようですが、インパクトがありすぎるということで最終的には「魚のつかみ取りを行って、焼いて食べる」ことになったとのことでした。
最初、魚のつかみ取りは沢にいけすを作り、そこへイワナを放流(養殖ものを調達)し、つかみ取りを行いました。子どもたちは、キャーキャー言いながら楽しくつかみ取りを行っていました。
その後、自分で捕まえた魚を焼くのですが、その前に内臓をとって、竹串を刺すやりかたを実演して見せました。そのあたりから声を発する子どもはいなくなりました。それから全員でイワナの腹を切り、内臓を取り出して口から竹串を刺し、炭火で焼きました。嫌がる子どももいるだろうと思っていたのですが、全員がやったことは意外でした。
そのまま食事となったのですが、食事中の子どもたちはほとんど声を発することなく、イワナの身を余すところなく食べていた姿が印象的でした。翌日からの食事は、それまでは食事を残していた子どもたちが残すことなく食べるようになり、相当な衝撃を受けたのだと感じました。
いま、私たちの身の回りにはたくさんの食べ物が「すぐ食べられる」姿で出回っています。肉も魚も生きていた時の姿をしているものは多くはありません。そのため、それらの食べ物が「生きていた」ということを実感できなくなっています。
「飽食の時代」と呼ばれる現代、あらためて私たちは「生き物」を食べているということ、だからこそ食べ物を粗末にすることがあってはならないこと、このことを再認識しなければならないのかもしれません。
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