9.子育てQ&A③

~子育てワンポイントアドバイス~

(11)絵本・テレビ・ゲーム

【Q】幼稚園に通っている4歳の男の子です。家に帰るとテレビの前から離れません。 好きな番組がない時はテレビゲームをしたり、ビデオを見ています。 食事の時もテレビから目を離しません。好きなだけ見せておいてよいのでしょうか。

【A】テレビは動きのある画像のリズミカルな音楽など子どもばかりではなく、 大人にとっても関心をひく条件が揃っています。テレビを見るときには家族みんなで話し合って、 けじめをつけ、番組を選んだり、見る時間を決めてみんなで守るなどの配慮が必要でしょう。 また、4歳は言葉も想像力も豊かになる年齢です。テレビからの一方的な刺激ばかりでなく、 絵本を読み聞かせたり、昔話をするなど、親子で語り合ったり、 ふれあいのできるものをたくさん与えたいですね。

◆◇ワンポイントアドバイス◇◆
~絵本について~
絵本は子どもが最初に出会う本です。赤ちゃん用の絵だけの本から、 読み聞かせのものまでいろいろな種類がありますが、良い絵本を選びたいものです。

選択のポイントとして、絵はできるだけグロテスクなものは避け、自然な印象を与え、また、そこに書かれている文は絵とマッチしたもので、子どもが豊かなイメージを持ち、 心に訴えるような内容のものを選んであげましょう。何よりも、親自身が絵本に関心をもち、好きな絵本を選んであげられるとよいですね。

~3歳から5歳位までの子どもが喜ぶ絵本~(A保育園の場合)
○三びきのやぎのがらがらどん
○おおきなかぶ
○ブレーメンのおんがくたい
○あかいありとくろいあり
○ぐりとぐら
○クマのプーさん
○てぶくろ

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(12)言葉の始まり

【Q】うちの子はまもなく満2歳の誕生日を迎えますが、言葉の発達が遅れているようで、 まだ「ママ、イナイ」「ブーブーイッタ」とか言うだけで同じ年齢の子どもさんに 比べて遅いようで心配です。 (1歳11か月男児の母)

【A】1歳の誕生日頃になると子どもは、「ママ」とか「ウマウマ」とか意味のある言葉を発するようになります。 それから次第に言葉数もふえ「ウマウマ、オイシイネ」 「オテテ、バッチ」など2語文へと進み、子どもは自分の気持ちを言葉で上手に表現することができるようになっていきます。でも言葉の発達の面でも個人差は大きいのです。

全般的に著しい発達の遅れがない限り他の子どもさんと比較して一喜一憂せず、 たどたどしい表現でも子どもの表現したい気持ちを十分聞いてあげることが大事です。

◆◇ワンポイントアドバイス◇◆
育児書や発達心理学の本などには、子どもが何か月になると「ウマウマ」などの一語文から 「ウマウマほしい」「ウマウマあった」などの二語文に移っていくとか、 何歳になると名詞や動詞はいくつ位使えるようになるとか記されていますが、 およその目安としては参考になるでしょう。しかし、言葉の発達にとって大事なことは、 子どもの中に「伝えたい気持ち」が起こり、「聞いてもらった」と喜びを経験することです。 言葉の数や形式にあまりとらわれずに、言葉以前の親子の情緒的コミュニケーションも大事にしましょう。

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(13)いっしょに遊ぶ

【Q】2歳間近の男の子です。この頃いたずらが激しく困っています。 おもちゃを与えてもすぐあきていたずらを始め「ダメ」と禁止の連発。 目も離せない状態で親子でイライラしています。どうしたらいいのでしょうか。

【A】2歳という年齢は自分でやりたいと思う気持ちが盛んに表われ、冒険心も芽生え、 何にでもふれたり、さわったりという行為を繰り返しやることで、試し、確かめ、 いろいろな事を学んでいく大切な時期です。危険のない程度に一人で探索させることも必要ですし、また、少々乱暴な位に体を動かした遊び、追っかけっこやまねっこなども大好きな頃です。 ママが相手になって一緒に遊ぶことで遊びが一層楽しく心も体も満たされていくことでしょう。

◆◇ワンポイントアドバイス◇◆
布団の上でのでんぐり返りやすもう、くすぐり遊びなどは、スキンシップを兼ねた楽しい遊びです。 戸外ではかくれんぼ、ボール遊び、追かけっこ、また、静的な遊びとして、ままごと、 手遊びなどは親子で手軽に楽しめる遊びと言えるでしょう。小さい時だからこそ、 物で遊ぶのではなく信頼できる親と楽しく遊ぶことが大切です。 子どもと一緒に遊ぶことは根気のいることですが、遊ばせてやっている気分では遊びは続いていかず、 つまらないものになります。親も童心にかえり一緒に楽しく遊んでほしいものです。

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(14)乱暴と泣き虫

【Q】1歳半の男の子ですが、歩き始めた頃から誰かれかまわず出会った人、 特に子どもをひっかいたり、たたいたりします。相手が小さい子どもだと泣き出したりしますし、 親もつい押さえたり、叱ったりしてしまいます。

【A】歩行が自由になった子どもの世界は急速に広がります。 この頃の子どもにとっては全てが新しく珍しいものですが、まわりの人々や、 あるいは事物とどのように付き合えばよいのかまだわからないのです。

この頃の子どもは何にでもさわり、ためしてみます。親にはひっかいたり、 たたいたりと思える行為も、子どもにとっては挨拶や相手を知るための行為なのでしょう。 子どもは試行錯誤しながら人との付き合い方も学んでいきますが、 相手の子どもが泣き出すような場合は「痛かったんだって、ごめんね。」と 親も一緒にあやまってあげたらどうでしょう。

◆◇ワンポイントアドバイス◇◆
~泣き虫で困っています~
泣くことは、笑いや怒りと同じ感情の表現です。1歳数か月頃の子どもは言葉で言えないことを泣いて自己主張するのです。 初めは泣くしかできなくても、大きくなるにつれて表現力がつき、 他の方法で気持ちを伝えるようになります。泣いている時、今は「くやしかったのね」と 気持ちを分かってあげるだけでいいのです。

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(15)早期教育

【Q】隣の子は、3歳で英語を習っています。漢字を書ける子もいます。 うちの子は、まだ、ひらがなの読み書きもできません。遊んでばかりいて、大丈夫でしょうか。 今のうちから何かさせておかないと学校に上がってから苦労するのではないかと不安です。(4歳女児の母)

【A】子どもは教えればかなりの事ができる様になる場合があります。けれども、無理に背伸びをさせたり、生活とかけ離れた形で教え込まれたものは、 長続きしないばかりか、「○○嫌い」を作ったりもします。時期がくれば、 興味・関心を持ってじっくり取り組む子になります。そのためにも、幼児期には、好きな遊びをたっぷりさせましょう。生活や、 遊びの中で興味や疑問にていねいに応えたり、学ぶ力を育てていきましょう。

◆◇ワンポイントアドバイス◇◆
周囲に流されて親が早期教育に駆り立てられて不安になったり、あせったりすることは禁物です。子どもには、一人ひとりその子なりの学び方があります。その子の興味や関心を大切にして相手をしましょう。長い目で一人ひとりの育ちを見守り、その子が今、興味を持っている事、 伸びようとしているところを手助けしましょう。

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