9.子育てQ&A②
~子育てワンポイントアドバイス~
9.子育てQ&A
(1)あんよは上手
(2)断乳
(3)お腹の赤ちゃん
(4)さよならおむつ
(5)三つ子の魂
(6)予防接種
(7)身の回りの危険
(8)アトピー性皮膚炎
(9)虫歯を防ぐ
(10)指しゃぶり
(11)絵本・テレビゲ-ム
(12)言葉の始まり
(13)いっしょに遊ぶ
(14)乱暴と泣き虫
(15)早期教育
(16)心の基地
(17)ほめる・しかる
(18)ジジババの力
(19)家族と近所
(20)保育園・幼稚園
(6)予防接種
【Q】ポリオの予防接種について質問します。ちょうど接種の日に熱があり下痢気味だったためワクチンを受けられませんでした。ポリオになるのでしょうか。他のワクチンもまだやっていません。 (10か月女児の母)
【A】予防接種をしていないとポリオにもかかる可能性はあります。しかし、実際には日本では近年患者は出ていません。従ってすぐにポリオになる心配は不要です。 接種については、お住いの市町村の広報等で確認してださい。
いろいろなワクチンの接種計画はかかりつけの小児科医や、健診の際の育児相談の場でアドバイスをもらいましょう。 母子手帳の予防接種のページに予定を鉛筆で記入しておくのも良いことです。 何かと延びのびになって病気になって後悔することも多いようです。
◆◇ワンポイントアドバイス◇◆
~よいワクチンとは~
○その病気の伝染力が強く、重症または強い後遺症を残しうる病
気に対したもの。
○効果が充分であること。
○副反応がないこと。
ポリオやBCG(結核ワクチン)はほぼこの条件を満たしています。 ポリオはもう少しでこの地球上から撲滅できるまでにきています。ワクチンのおかげです。 三種混合(百日咳、ジフテリア、破傷風)、はしか、おたふく風邪、そして男の子にも風疹、 更に水疱そう、日本脳炎など、いずれも病気になるよりはずっと軽くすみます。やはり予防接種は有効です。
(7)身の回りに潜む危険
【Q】先日、ポットの熱湯が赤ちゃんの手にかかってしまいました。急いで水で冷やして、大した火傷にはなりませんでした。もっとひどかったらと思うとぞっとします。 事故に対する注意などどんなことが大切ですか。 (2歳男児の母)
【A】火傷は、すぐに水で冷やしてください。ゆるやかな流水が良く、充分に冷やせば、 痛みも楽になります。いかにはやく、長く冷やしたかで、治るまでの期間や、後遺症の重さも変わります。 赤みがはっきりしている時は医師にみせましょう。
事故は、治療よりもともかく予防が第1です。タバコ、ピン、コイン、 ボタン電池など家や身のまわりには危険物がいっぱいです。子どもの目の高さで常に点検、片付けを心がけましょう。家庭の風呂や整理ダンスの上にも注意を向けましょう。
◆◇ワンポイントアドバイス◇◆
やけど、水の事故、交通事故、窒息、誤飲。
いずれもほんの一瞬です。
「目を離さない、手を離さない、心を離さない」はふだんからの心掛け。しっかり身につけること。 こうしてやさしいママ、よいパパになり、家族のみんなの中で子どもたちを守れます。乳児の死亡率も下がり、病気にも強くなってきた子どもたち。しかし、事故で生命をおとしたり、後遺症を残すケースが少なくありません。保護のもと、事故にまきこまれないしつけや訓練にも心がけたいものです。
(8)アトピー性皮膚炎
【Q】2歳の男の子です。手、足、身体に湿疹が多くて困っています。 アトピー性皮膚炎と言われました。何かアレルギーが関係あるのでしょうか。 予防や治療はどのようにすればよいのでしょうか。
【A】
○皮膚表面の保護層を守る
汗、ほこり、土、乾燥、掻きキズは湿疹を悪化させます。 また、硬い布で頻ぱんにふくのは皮膚表面を削り荒らします。ぬらした柔らかい紙か布で清潔を保ちます。 必要に応じで安全性の高いクリームで保護するのも一法です。
○軽いうちにまめに手入れする
軟膏は2種類。ステロイド入りと、入らないものを医師の指示で使いわけることも大切です。 体質改善の薬も時に効果を発揮することがあります。良く相談し根気よくスキンケアをいたしましょう。
◆◇ワンポイントアドバイス◇◆
湿疹の要因は子どもの体質、食事の内容、遊びの種類、季節、家やまわりの環境、 疲れや年齢など千差万別で治療は一人ひとり違います。アレルギーの原因も卵、 ハウスダスト、ダニなど。また、これを時には細菌やカビが悪化させることもあり、 いずれも必ず医師の検査や指導に基づいてください。悪化因子をみつけるには食事、生活表をつけるのも一つの方法です。食事は原則として特定のものを多量にとるのではなく、 多種類を少しずつ、よく噛んで頂きましょう。離乳食は早すぎないよう。ことに”好きだから多く”は 避けることが大切です。
(9)虫歯を防ぐ
【Q】元気な長男は、歯ブラシを手に喜んで歯磨きをするのですが、仕上げ磨きをしようとすると嫌がります。 このままではむし歯ができるのではないかと心配です。 (2歳2か月男児の母)
【A】2歳頃になると、乳歯がきれいにはえそろいます。この頃から、 習慣づけと興味をもたせる目的で歯磨きをさせることが大切ですが、 一人できれいに磨けるようになるにはまだ時間がかかります。 しばらくは親の膝の上に寝かせて、口の中を点検しながら仕上げ磨きをしてあげることが必要です。 いやがるときは、脇からちょっとおさえて最もむし歯になりやすい上の前歯、 奥歯のかみ合わせ部分だけでも手早く磨いてあげます。 また、定期的な歯科検診はむし歯の予防と早期発見に役立ちます。
◆◇ワンポイントアドバイス◇◆
~おやつとむし歯~
おやつは子どもにとって、とても楽しみなものです。甘いものに片寄ることなく、 一日の食事の一部と考え、上手に組み合わせを工夫したいものです。
○時間と量を決め、だらだら食べない
○素材のおいしさを味わえるものや三回の食事で摂りにくいもの
を取り入れる。 あめ、チョコレート、ガム、スナック菓子、甘
い飲み物は控えめに。
○食べた後はブクブクうがい、できなければ番茶、水を飲む習慣
を。
(10)指しゃぶり
【Q】共働きでこれまでは祖母が日中世話をしてくれていましたが、 満3歳になりこの4月から保育所に通わせました。ところが最近指しゃぶりがとても多くなったようで、 テレビなどを見ている時も指をしゃぶっています。 (満3歳女児の母)
【A】離乳、歩行、生活習慣の自立・・・と、子どもは次第に親から離れるようになりますが、 この過程で子どもの心は親に甘えたい気持ちと自立したい気持ちの間で揺れ動きます。 特に保育所や幼稚園に通いはじめると集団生活の緊張も加わり、子どもの親に甘えたい 気持ちが強まり、このような時一旦止めた指しゃぶりやおなじみの毛布の端をしゃぶる などの行動が多くなります。たいてい新しい環境になれてくると自然に減っていくものですが、 短時間でも子どもを抱いてあげたり、子どもと身体的に触れ合う時をもつことも大切です。