2.乳幼児期の子育てのために③

~子育てワンポイントアドバイス~

(11)読みきかせと語り~おはなし、だいすき~

「さあ読んで聞かせるからね」と絵本の表紙を開く時、あなたは立派な主演俳優です。

「朗読なんてしたことがないし・・・」なんて恥ずかしがることはありません。 観客はあなた自身の子どもなんですから。

「むかーし、むかし、あったとさ」と昔話を語ってくれたおばあさんたちも、 特に語り方が上手だったわけではありません。でも、子どもたちは、胸をときめかせて聞き入り、 一生その昔話を忘れませんでした。覚えていたのは、物語そのものよりも、語り手の声と表情と、 伝わってくる語り手の気持ちでした。

子どもに自分の思いを伝えよう、その気持ちをたっぷり込めて、さあ、語りましょう。

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(12)心の基地

3歳頃になると子どもの活動範囲は家庭から外の世界へと広がり、ママのもとを離れて、 遊びに出かけていくようになります。けれども、子どもの立ち向かっていく未知の世界は、 魅力的であると同時に不安もたくさんあるのです。ですから、少しでも不安になったりすると、 すぐにママの所にもどり、気持ちが満たされるとまた出かけて行くということを繰り返します。そこで、この時期の子どもにとってのママは、いつでも安心して戻れる距離と場所にいて、 その時々の子どもの気持ちを受け止めてあげることが必要です。

「子どもの安全基地」としての役割が求められます。

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(13)ほめ上手叱り上手~あなたの子育ては「叱る」ことが多くなっていませんか?~

①「叱り上手」は「ほめ上手」
「叱る」ことが多く厳しすぎるしつけは、子どもの自信をなくし、おどおどした裏表のある 「うそ」をつく子どもに育ちがちと言われています。腹を立てて叱ったときは効果がなく親の負けです。叱り上手は、子どもの目線まで身をかがめ、 子どもをだっこして言い含める、教え、さとしながら子どもの長所を見つけてほめ、 「いい子ね」と言ってあげることです。

「可愛くば二つ叱って三つほめ 五つ教えてよき人にせよ(道歌)」
ほめることを見つけ、ほめることを多くすることが子どもの「やる気」を引き出し、 自然に「叱る」ことが少なくなる子育てにつながるわけです。

②子どもと目と目をあわせて叱る
叱る時には身をかがめ、子どもと目線を合わせ、子どもを抱きかかえ、ゆっくり話をします。

「○○ちゃんは、こんないいところがあるんだよ、いい子ね」と 子どもの長所を見つけ出し、気付かせ、励まします。親が立ったまま子どもを見おろす形で叱ったり、 子どもから遠く離れて大声でどなるような叱り方は、子どもにも反感をもたれるだけのようです。

③「3つのふれあい」を大切にする
「肌のふれあい」「笑顔のふれあい」「言葉のふれあい」幼児期の子育てには、この3つのふれあいが大切です。ほめる、叱る、言葉のふれあいだけでなく、 肌や笑顔のふれあいを一緒にすることを実行するよう心がけてみましょう。

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(14)下の子の誕生
大きくなったママのお腹を見ながら、「赤ちゃんいつ生まれるの、女の子がいいな」 などと言っていたのに、いざ下の子が生まれて、真赤な顔で「オギャーオギャー」泣き、 ママの注意がすっかりそちらに向いてしまうと、上の子どもは戸惑ってしまいます。

「こんなはずじゃなかった・・・」と淋しい気持ちから、今まで一人でスプーンで食事をしていたのに 「食べさせて」とねだったり、「ママと寝る」と割り込んできたり、 下の子へいじわるしたりなどが見られることもあります。

短い時間でもいいから上の子どもを抱いてあげて、寂しい気持ちや嫉妬心を理解してあげ、 親の愛情が上の子どもにも向けられていることを教えてあげてください。

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(15)共働きの子育て

最近では共働きの家庭が多くなってきました。

おばあちゃんが面倒を見てくださる、保育所に預けるなど日中の保育はいろいろでしょう。 いずれにせよ産休明け、あるいは育児休暇明けに他の人に子どもの保育を委ねる時は、「ならし保育」が必要です。子どもも保育者が変わると緊張します。 少しずつならしていくことが大事です。そしてママは、 帰宅したら短時間でも十分に子どもの相手をしてあげましょう。そのためにはパパにも家事、 育児を分担してもらうことが必要でしょう。

育児を他の人にお願いする時はいろいろな面で連絡を密にしておかなければなりませんが、 特に病気の時の対応について日頃から連絡し合っておくことを忘れないようにしましょう。

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