1.胎児~2歳児編③
~子育てワンポイントアドバイス~
1.胎児~2歳児編
(1)新米パパとママに贈ることば
(2)ママ!体を大切に
(3)どう育っているの?おなかの赤ちゃん
(4)妊娠中の不快な症状
(5)つわり期の簡単料理
(6)0歳児の世界
(7)赤ちゃんが安眠できる環境を
(8)こんな泣き方には注意して
(9)赤ちゃんの健康チェック
(10)離乳はあせらず、一歩ずつ
(11)1歳児の世界
(12)知っておきたい応急処置
(13)おやつも大事な食事です
(14)あせらないでねトイレットトレーニング
(15)2歳児の世界
(16)ことばの発達をうながすために
(17)子どもといっしょに体操を
(18)子どもへの接し方には気をつけて
(19)じょうずな叱り方
(20)子どもをダメにする親のタイプ
(21)カンペキな育児法なんてありっこない
(22)身近なところで情報交換
(23)すこやかダイヤルを友達に!
(11)1歳児の世界
1歳の誕生日の頃になると、赤ちゃんはつかまり立ちから歩き始め、また、言葉も出てきます。 動きも活発になり、ますます可愛くなってきますね。
子どもは歩けるようになると、自分の意志で好きなところに行き、好きなことをするようになります。 これは子どもの発達からみてとても大事なことですが、うっかりすると親の目の届かないところで、 危険なことをしていることもあります。家の中でも安全には十分気を付けましょう。
この頃になると、子どもは自分の気持ちを親に伝えようと様々なはたらきかけをします。
言葉が出始めると、親はつい言葉だけによるコミュニケーションをしたくなるのですが、 親子のコミュニケーションの基本は、心と体のふれあいです。子どもとしっかり向き合って、 子どもの気持ちをくみとってください。
1歳から2歳にかけて、そろそろしつけが始まります。 しつけは基本的生活習慣を身に付けることですが、時間がかかって。 いくら理想的なしつけを考えても、自己中心的な動きしかできない1歳児が、親の考えるようにできるわけがありません。 無理は禁物です。この頃の子どもの「自分でする」「一人でできた」という意識を上手に利用して、 柔軟なしつけをしてください。親子ともに失敗、挫折の経験を重ね、親子の間にまさつが生じないよう、 ゆとりを持って、ゆっくりと進めましょう。
id=”anc1-12″(12)知っておきたい応急処置
やるはずがないと大人が思ったことをしてしまうのが、子どもです。 しかも、その結果が命にかかわることも多くあります。何事もなく、 元気に過ごしていれば、当たり前。万一事故が起きた場合。覚えておいた対処の仕方が役立つでしょう。
①異物をのどにひっかけたとき
指をつっこんで取れるものは取りましょう。 だめな
ら、体を大人のひざの上にうつぶせにさせ、背中をた
たいて吐かせましょう。
②薬品類を飲んだとき
・何をどの位飲んだかを確かめて、水または牛乳を飲ま
せましょう。
・石油製品など油に溶けるものを飲んだ時は、牛乳を飲
ませてはいけません。 指先でのどの奥を刺激して吐
かせましょう。
・酸性、アルカリ性の強いものを飲んだ時は、吐かせて
はいけません。 すみやかに救急病院へ連れていきま
しょう。
③やけどをしたとき
まず、冷水で十分に冷やし(20~30分位)、 お医者
さんの診察を受けましょう。服が皮膚にくっついてい
る時は、 無理に脱がさないで水をかけてください。
④頭を打ったとき
すぐに元気よく泣けば、ひとまず安心ですが、 意識
がなかったり、出血、けいれんのあるときは、ただち
に救急病院へ行くことをおすすめします。 頭を打っ
た後、数日間は、子どもの様子に注意して、 頭痛や
吐き気があるときはすぐに医師に診てもらいましょ
う。
◆◇パパへのワンポイントアドバイス◇◆
事故が起きたら、大声で他の大人を呼んで救急車の手配を頼みましょう。自分だけで処理しようと思っていると手遅れになる場合もあります。
(13)おやつも大事な食事です
満1歳頃になると一人でものを食べたがるようになり、食事のしつけもそろそろ始まります。ところが、遊び食い、むら食いをしたり、好き嫌いがあったりと食事に関する心配の種もつきませんね。何をどの位食べさせたらよいかが、わからないこともあるでしょう。せっかくバランスを考えて作った食事には見向きもされないで、腹を立てることもあるでしょう。でも、子どもの言いなりになって、好きなものを好きなだけ食べさせるのは考えものです。1日の食事をトータルで考える必要が出てきます。
幼児期には多くの栄養分が必要ですが、かむ力や消化する力がまだついていないため、一度にたくさんの量は食べられません。そこでおやつが必要となってくるのです。おやつは、嗜好品ではなく、食事の一部として考えなくてはなりません。甘い物やスナック菓子等は、カロリーが高かったり、塩分や糖分が多過ぎたりするので、よいおやつとは言えません。食べすぎると、三度の食事が十分に取れなかったり、濃い味つけに慣れてしまい、正しい味覚が育たなかったりします。食事やおやつの取り方を家族ぐるみで考えましょう。
~食事についてのチェックポイント~
①朝食・昼食が単調になっていませんか。
②食べさせる人が、落ちついて、一緒に食事をしていま
すか。テレビを見ながら食べていませんか。
③母乳や哺乳ビンでのミルクは完了しましたか。
④食後に歯みがきをする習慣をつけていますか。
⑤おやつを食事の一部として考えていますか。
~おやつの例~
○ごませんべい1枚+いちご3個
○煮豆30g+ヨーグルト50CC
○クッキー2枚+牛乳100CC
○フルーツヨーグルト50CC
○ミニフレンチドック+ミルク100CC
(14)あせらないでねトイレトレーニング
排泄の習慣を早くつけなければいけないと、あせってしまうママたちを良くみかけます。しかし、子どもの成長には個人差があるので、みな同じようにはいきません。大便や小便が一人でできるようになるのは、だいたい3歳位と言われています。特別に訓練しなくても、ほとんどの子どものおむつは、自然に卒業していくものです。でも、自然にまかせていたら、かなりの時間がかかるでしょう。
排泄のしつけは、次の条件がそろったら、そろそろ始めてみてください。決してあせらず、叱らずに!
①排便の回数が一定し、時刻もおよそ決まってきた。
②排便の前に、もじもじしたり、赤くなって気張ったり
するなど、表情の変化が読み取れるようになってき
た。
③便器に乗せても、いやがらずにちゃんと姿勢がとれる
ようになった。
◆◇パパへのワンポイントアドバイス◇◆
幼稚園の新入生には、便器にまたがったり、座ったりしないとおしっこができない男の子もいるそうです。パパ自らがモデルになって教えることも大切です。
(15)2歳児の世界
歩行も言葉もかなり自由になり、自分のしたいこともはっきりしてくるやんちゃな2歳。親にしばられるのをきらい、「イヤ!」を連発。いわゆる第1反抗期の始まりです。何でも自分でやってみたいし、思いどおりに事が運ばないと癇癪を起す、親にかまわれるのはいやだけど、親から長く離れていることはできない、頼りたい気持ちと一人でやってみたい気持ちの間で心がはげしく揺れ動く時期です。
この頃の子どもは、まわりのできごとに強い関心を示し、探検ごっこやまねっこ遊びに熱中し、同じことを何度も繰り返します。こうしてまわりの世界を知っていくのです。また、遊びも活発になり、おもちゃにも興味を持ちます。でも、おもちゃをたくさん買い与えても、子どもが気に入り、長く遊ぶおもちゃは、意外と単純で素朴なものです。単純なものほど子どもはいろいろ想像し、自分で遊びを工夫していきます。
お話を聞いたり、絵本の世界に親しんだりするようになるのもこの時期です。特にパパ、ママの語り聞かせ、読み聞かせによって、子どもは物語の世界を楽しむようになります。読書好きの子どもを育てる第一歩ですね。
◆◇パパへのワンポイントアドバイス◇◆
一人で何でもやりたがる子どもに、「やってみろ。パパが見ているぞ」と声をかけてあげましょう。 でも、危ない時には、そっと手助けをしてくださいね。