1.胎児~2歳児編④

~子育てワンポイントアドバイス~

(16)ことばの発達をうながすために

子どもが話しかけてきた時には、良く聞いてあげましょう。忙しいからといって、うるさいと怒ったり、子どもが何か話そうとしている時に先回りをして話を取り返したりすることは、子どもの言葉の発達を妨げることになります。子どもは言葉によって知能を伸ばします。話す能力が向上するということは、言い換えると思考力がつくことにつながります。

言葉をうまく使えるようになると、子どもの世界はぐんと広がり、知能の発達を促します。2歳児、3歳児の頃に正しい言葉を自然に聞いたり、学んだりできないまま過ぎてしまうと、知能の発達に影響をおよぼすこともあります。と言っても、2歳児に読み書きの特訓をするわけではありません。ママやパパが、よい言葉のお手本をたくさん示してください。いっぱい語りかけ、子どもの話にしっかりと応えてください。そして、きちんと話したり聞いたりする習慣を身に付けていきましょう。成長するにつれ、幼児期に培われた言語能力がいろいろな場面で発揮されていくでしょう。

◆◇パパへのワンポイントアドバイス◇◆
子どもの片言の話が理解できなくとも、しんぼう強く聞き、話し相手になってあげることが大切です。

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(17)子どもといっしょに体操を

2歳児になると、細かい運動は十分にはできないものの、かなり体を動かすことができるようになります。遊びを通して運動することにより、体力がついてきます。

~体操の例~
○ママかパパがあお向けに寝てひざを曲げ、足首の上に
 子どもをまたがらせて乗せ、ひざにつかまらせて、足
 を上げたり、下ろしたりしてみましょう。
○ママかパパが腹這いになり、片手で子どもを支えなが
 ら大きく揺らしてみましょう。
○子どもを背中に乗せて「ハイシドウドウ」とおウマさ
 んになって、はい回ってみましょう。

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(18)子どもへの接し方には気を付けて

乳児期は、親子の結び付きを育む大事な時期です。おっぱいを飲ませたり、優しく語りかけたりしながら、理屈ぬきで愛情をいっぱいかけてあげましょう。そんな中で赤ちゃんは、安心感と信頼感を強めていきます。赤ちゃんには、ママの感情がストレートに伝わります。イライラしたり、なげやりになったりする気持ちは赤ちゃんに不安感を与えます。おだやかな気持ちで接してくださいね。

幼児期に入ると、子どもは何でも一人でやりたがります。この意欲は成長するエネルギーですので、大事にしたいものです。いろんなことに挑戦し、がんばっているときには、結果が良くても、悪くても、「がんばったね」「良くできたね」などと、その場で声をかけ、体に触れたりしながら笑顔でほめてあげましょう。親がうれしいと思ったことは、素直に子どもに伝えましょう。ほめられたり、喜ばれたりすると、子どもは、「また、やってみよう」と新しいことへ挑戦していくものです。

ほめることは認めることです。認められれば自信がつき、やる気も起きます。家族みんなで、子どものよいところを見つけ出し、大いにほめてあげましょう。

◆◇パパへのワンポイントアドバイス◇◆
いっぱいほめたいからといって、ほめるたびにごほうびをあげるのはやめましょう。

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(19)上手な叱り方

乳幼児期の子どもに言葉でわからせることはなかなかできません。また、「叱るよりほめて育てる」のが基本ですから、一方的に叱ってばかりの子育ては、考えものです。

しかし、身の安全のため、危険を避けるために、たとえきつく叱っても教え込まなければならないこともあります。例えば、火をいじったり、危険な物にさわったり、道路へ飛び出したりした時は、タイミング良くきっぱりと叱ることです。場合によっては、体全体でわからせる厳しさも必要でしょう。一度だけでは身に付かない場合も多いので、根気強く愛情をもって叱ることが大切です。

叱るポイントは、「短くピリッと、冷静に」そして、「タイミング良く」…けっして感情的に怒ったり、暴力をふるったり、余計なことまで言ったりしてはいけません。

もう一つ大切なことは、家族全員が同じ考え方で子どもに対応することです。例外を認めない雰囲気を大事にしたいものです。

◆◇パパへのワンポイントアドバイス◇◆
この時期の子どもは、生理的な欲求が優先します。例えば、眠い時に叱ってもききめがありません。

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(20)子どもをダメにする親のタイプ

どんな時代でも、親に似ない子は育ちません。子どもにとって親は、 毎日身近にいるお手本ですから、似るのは当たり前のことです。 だから、お手本が悪いと子どもは不幸だといってもいいでしょう。 次のタイプと自分を比べてみてください。もしかしたら、 自分にもあてはまる部分があるかもしれませんね。

【溺愛型】
 この世に我が子ほどかわいいものはないと思うのは当
 たり前のことですが、 必要以上に世話をやき、べっ
 たりくっついていると、依存心の強い子になりがちで
 す。子どもはペットではないのです。
【矛盾型】
 その時の気分で怒ったり、ほめたりする気まぐれな親
 だと、子どもは引っ込み思案で落ち着きを失ってしま
 います。子どもは、親の期待通りにはならないので
 す。
【干渉型】
 親の思い付きなどで、やたらと手も口も出し、指示や
 注意が多過ぎると、 情緒不安定で忍耐力のない子に
 なりがちです。下手でも自分でやるように仕向けまし
 ょう。
【放任型】
 親が子どもに無関心で放りっぱなしだと、子どもは愛
 情に飢え、情緒不安などから攻撃的になったり、 素
 直さに欠けたりすることがあります。自由にさせるこ
 とは、放任することではありません。

その他、いろいろなタイプが見られますが、親の姿勢が子どもに影響を与えるという点においては、 皆同じです。決め手となる愛情のバランスをうまく取りながら、子育てをしてみましょう。

◆◇パパへのワンポイントアドバイス◇◆
パパとママの育児方針がくい違っていると、子どもが一番迷惑します。子どもをどんなふうに育てたいかを夫婦で話し合ってみてください。

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