1.胎児~2歳児編②

~子育てワンポイントアドバイス~

(6)0歳児の世界

おっぱいを飲んでは眠っているだけの赤ちゃん。でも、 1か月もすると目覚めている時間が多くなってきますね。 だっこしているお母さんの顔をじっと見つめたり、おしゃべりをするみたいに口を動かしたり、 ちょっとしたしぐさが、可愛くて、赤ちゃんの反応がまた、 うれしいママ。おっかなびっくり、こわれものを扱うように接してきたママも、 だんだんリラックスして赤ちゃんと付き合えるようになってきます。

0歳児の赤ちゃんの成長はめざましいものです。体重、身長の増加はもちろんですが、 寝返りができ、はいはいをはじめ、座れるようになり、つかまり立ちし・・・ と昨日できなかったことが、今日はできるようになり、驚かされます。 心だって大きく発達します。泣いたり、笑ったりで自分の気持ちを表現します。

この時期は、心身の発達も著しいだけに、他の赤ちゃんと比べて劣っているのでは ないかしらと心配になることもあるでしょう。

第一子を、核家族の中で育てる時はどうしても育児書に頼ることが多くなり、 比較をしてしまいます。ところが、育児書には平均的な子どもの発達が記されていますが、 現実にはどの面も平均的に発達する赤ちゃんはいないのです。あなたの赤ちゃんが、 良く食べ、眠り、元気で機嫌よく生活していれば、心配はいりません。 ちゃんと育っているのです。どんな時でも、自分一人で悩まないでくださいね。 子育て経験のある方々とふれあって、いっぱいアドバイスをもらいながら 子育てをしていきましょう。一人で何もかも背負いこんでは、疲れ切ってしまいますよ。

◆◇パパへのワンポイントアドバイス◇◆
自分の赤ちゃん時代を覚えている人っていませんよね。写真やビデオなどの成長記録をとっておいて 、赤ちゃん時代の思い出をインプットしてあげましょう。

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(7)赤ちゃんが安眠できる環境を

生まれたばかりの赤ちゃんは、ほとんど1日中眠っています。 ぐっすり眠っている時もあれば、体は眠っていても脳は起きているというウトウト 寝状態のこともありますが、1日に20時間位は眠ります。 でも、眠り過ぎると心配する必要はありません。生後4カ月頃までには、 昼には目を覚まし、夜にまとめて眠る生活リズムができます。

赤ちゃんの生活のほとんどでもある睡眠時間が十分にとれるように、 次のようなことに気を配ってあげましょう。

①大人の目の届くところにベビーコーナーを設けましょ
 う。 自然光の差し込む明るい窓ぎわで、風通しが良
 く、物が落ちないところがいいですね。
②理想的な温室は23~25℃で、湿度は60%位で
 す。冷やし過ぎたり、 暖め過ぎたりしないように気
 を付けましょう。冷暖房の吹き出し口などは危険なの
 で、 ベットは置かないようにしましょう。
③寝具は固めがいいでしょう。枕は特に必要ありませ
 ん。

◆◇パパへのワンポイントアドバイス◇◆
6カ月頃から、原因がわからないけれど夜中に泣く「夜泣き」をおこす赤ちゃんも出てきます。 泣きやまない赤ちゃんに毎晩付き合うママは心身ともに大変です。 夜泣きを直す決定打はありませんが、1歳頃にはおさまります。
泣き出した赤ちゃんをパパの大きながっしりした腕でだっこすることで、 心身ともに疲れ切っているママの大きな助けとなります。

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(8)こんな泣き方には注意して

生まれたばかりの赤ちゃんは、泣くのも仕事のうち、 大声をあげることで腹筋や脳の運動をしていることになります。 また、赤ちゃんは泣くことによって、世話をしてくれる人たちに合図をしているのです。 最近では、泣き声は赤ちゃんの未完成な言葉で、甘えたり、遊んだり、 発声の練習をしているという説も出てきました。だから、無理をして泣きやませようとやっきになることはありません。しかし、次のような泣き方をしたら要注意です。すぐに医師の診察を受けましょう。

①急に大声で足を縮め、苦しそうに泣く
 *一刻を争う病気かも?
②何度も吐きながら、発作的に泣く
 *消化器官にトラブルが生じたものかも?
③機嫌が良かったのに、急に強く泣く
 *針やピンがささっているかも?
④ぐったりして意識もうろうとなり、泣き声もたてない 
 *とにかく危険な状態です。

この他にもお腹がすいた時、眠い時、生活リズムが狂った時、不愉快な時など、 赤ちゃんは自分の世話をしてくれる大人へ泣き声で合図をします。 早く赤ちゃんの泣き声を聞き分けられるママになりましょう。

◆◇パパへのワンポイントアドバイス◇◆
仕事に疲れて帰ってきても、泣いている赤ちゃんを無視しないでね。「泣く→無視」を繰り返すと、人との交流が出来ない子になるおそれがあるそうです。

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(9)赤ちゃんの健康チェック

一口に赤ちゃんと言っても、成長には個人差がありますが、 成長してしまえば、そんなに変わりません。だから、成長の著しい乳児期には、 他の子と比べて「大きくなった」とか「大きくならない」と一喜一憂するよりも、 ふだんの健康の変化に気を付けてほしいと思います。 具合が悪くなれば、必ずいつもとは違う症状が出てきます。 その時は、すばやく対処すれば、大事にはいたりません。 赤ちゃんの健康状態の変化は、いつも世話をしているママが一番よくわかることです。 何も難しい知識はいりません。ちょっとした観察ポイントでチェックしながら、 赤ちゃんを育ててくださいね。

~観察のポイント~
○機嫌よくしていますか。
○おっぱいをしっかり飲みますか。
○うんちはいつもと同じですか。(色、回数、におい)
○皮膚の色は、生き生きしていますか。
○手足を活発に動かし、元気に泣きますか。

~うんちアラカルト~

【生後1~2日】 黒い粘りのある胎便
【おっぱいを良く飲むようになった頃】 黄色い便
 母乳栄養児水分が多く、柔らかい便。甘ずっぱいにお
 いで濃い 黄色。白いつぶつぶが混じることもある。
 人口栄養児母乳栄養児に比べ、やや硬い便で、におい
 も強いし、 白いつぶつぶも多く混じっている。時に
 は、緑色になることもある。

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(10)離乳はあせらず、一歩ずつ

最近、保育園や幼稚園では、こんな現象が珍しくないそうです。
「野菜や肉類がかめない」「味のある間は口の中で吸って、いつまでもためこんでいて、 飲み込めない」「口の中で、自然に溶けていくようなものだけを食べる」 これは離乳期に段階を踏まないで食事を与えたり、 様々な食材を口にする経験をさせなかったりした後遺症とも考えられます。 ゆっくり、あせらず、子どもの様子を観察しながら、離乳のステップを踏んでいってください。

◆◇パパへのワンポイントアドバイス◇◆
パパが「おいしい、おいしい」と何でも食べる姿を子どもに見せましょう。

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