すこやかマガジン第978号
子どもは昔と…
みなさん、こんにちは。
先日、県内のある小学校で校長先生から子どもたちの生活環境について伺う機会がありました。「学校統合による学区の拡大、不審者対策やクマの出没による行動範囲の制限、遊び場の減少など、子どもたちを取り巻く環境は大きく変化している。また、子どもも大人も忙しくなり、心の余裕を失いつつある」といったことをおっしゃっていました。
振り返ってみると、私自身も子どもの安全を優先して「危ないからやめなさい」と言ったり、時間に追われて「早くしなさい」と急かしたりすることがあります。そうした言葉は子どもを守るために必要な場面もありますが、一方で子どもが自分で考えたり挑戦したりする機会を少なくしてしまうこともあるのかもしれません。
そのような中、佐賀県武雄市で子どもの居場所づくりに取り組む「よりみちステーション」を訪ねる機会に恵まれました。よりみちステーションは3つの子ども達の居場所を運営している任意団体です。居場所の一つである永島自治公民館には、放課後になると子どもたちがふらっと集まってきます。卓球をしたり、おしゃべりをしたり、駄菓子を選んだり、宿題をしたりと過ごし方はさまざまです。ゲームをしている子どもたちもいましたが、いつの間にか別の遊びへと移っていました。
そして特に印象に残ったのは、地域の大人たちの関わり方でした。「やめなさい」「早くしなさい」といった言葉がほとんど聞かれず、子どもたちの「やりたい」という気持ちが尊重されていました。大人が細かいルールを決めるわけでもありません。それにもかかわらず、子ども同士の大きなトラブルはほとんど起きないそうです。
運営する小林由枝さんは、「誰でも、楽しみな場所、自分が大切だと思える場所は大切にしたいものです」と話していました。また、「信じて任せられたとき、子どもは自発性を育み、自ら安心して過ごせる場をつくっていくのではないでしょうか」ともおっしゃっていました。
その言葉を聞きながら、子どもたちが昔と変わったのではなく、子どもたちを取り巻く環境こそが大きく変化しているのではないかと感じました。子どもたちは本来、好奇心や創造力、自ら育つ力を持っています。それらを引き出すために必要なのは、大人が細かく管理することではなく、安心して挑戦できる環境や、自分らしく過ごせる居場所なのかもしれません。子どものために何かを与えるだけでなく、子どもと大人が共に育ち合う地域をつくること。そのような視点も、これからの地域づくりにはますます大切になるのではないでしょうか。
当センターでは、10月9日(金)に事業づくり研修講座「『こども』らしさが『地域の未来』をつくる」を開催します。子どもが主役となる取組や、子どもの力を生かした地域づくりを一緒に考えてみませんか。
令和8年度事業づくり研修講座「『こども』らしさが『地域の未来』をつくる」
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