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すこやかマガジン第967号

あの場所はどこへ?

みなさん、こんにちは。
先日、私が住んでいる地域の空き地(もちろん所有者さんはいるのですが)についにアパートが建ちました。その矢先に、私が子どもの頃によく通っていた駄菓子屋さんがなくなり、更地になっているのを見かけました。時代の流れとは言え、子どもの頃に遊んでいた場所の風景がなくなってしまうことにどこか寂しさを感じてしまいました。

放課後になると玄関にランドセルをおいて、駄菓子屋で数十円のお菓子を選びながら、店の女性の方と話をしたあの時間。同級生や少し年上のお兄さん、お姉さんと秘密基地をつくったり、虫取りをしたりしたあの空間。特別な場所というわけではないのに、今思えばとても大切な「居場所」だったのだと感じます。

さて、子どもを取り巻く「空間」「時間」「仲間」、いわゆる「三間(さんま)」が減少していきていると言われ始めたのは1980年代後半頃からです。子どもを取り巻く環境は、時代とともに大きく変化してきました。建築家の仙田満さんによると、子どもの遊び空間(自然空間)は、

1955年頃:162,830㎡
1975年頃:  2,000㎡
2003年頃:    162㎡
と急激に減少していると指摘されています。

この数値を分かりやすくイメージしてみようと思い、1955年頃の子どもの遊び空間の広さを「25メートルプール」だと仮定し、どのくらい減少しているのかを、私が計算してみました。すると、驚いたことに1975年頃には畳2枚分、2003年頃には新聞紙1枚程度の広さにまで縮小していることになります。

ここまで空間が減ってしまえば、子ども達は自然と別の「居場所」を求めるようになります。スマートフォンやゲーム等のメディアに依存する子どもの姿は、ある意味で自分の「居場所」を求める子どもたちの姿と言えるのかもしれません。

だからこそ私たち大人には、子ども達の日常の中にどんな居場所を用意することができるのかという視点が求められているのだと思います。そして、それは家庭や学校だけで解決できる問題ではなく、地域や社会全体、さらには行政も含めて考えていく必要があると考えます。

私たちが当たり前のようにもっていたあの「居場所」を、今の子ども達にどのように手渡していくのか、あるいは子どもと大人が一緒につくり上げていくのか。改めて、身近なところから考えていきたいものです。

参考文献 「子どもとあそび」 仙田満 著 (岩波新書,1992年)

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