すこやかマガジン第960号
遊びは遊び
みなさん、こんにちは。外はすっかり春ですね。けれども、私が小学生だった頃に比べて、子どもたちが外で遊ぶ姿をあまり見かけなくなったと感じるのは、気のせいでしょうか。
そんな中、3月に静岡県富士市にあるNPO法人「ゆめ・まち・ねっと」を訪ね、渡部達也・美樹夫妻にお会いする機会がありました。渡部夫妻は、子どもの居場所づくりを中心に市民活動をされており、子ども食堂、学習支援、プレーパーク(冒険遊び場)など、さまざまな活動を通して子どもたちと関わっています。市が管轄する公園を借り、隔週の土日に開催されているプレーパークでは、子どもたちが思い思いに遊んでいました。
そこでは、次のような考え方が大切にされていました。
・何をして遊ぶかは、子ども自身が自由に決めること
・何もしないことを選ぶ権利も、子どもに保障されていること
・プログラムやタイムスケジュールが存在しないこと
・既成の遊具を置かないこと
・運営者や保護者は口出しをせず、見守りに徹すること
会場には、「心が折れるより、骨が折れる方がましだ」という看板が掲げられていました。とても素朴でありながら、「子どもの権利」が大切にされている居場所だと感じました。
学校の授業や研修会、イベントには、多くの場合「目的」があります。しかし、この居場所には目的がありません。渡部さんはこう語ります。
「大人の側が目的を掲げた瞬間に、子どもの遊びは遊びではなくなります。子どもは遊びたいから遊ぶ。遊びは、遊び以上でも遊び以下でもありません」
「〜ができるようになってほしい」「〜をやらせなければ」「怪我をしたら誰が責任を取るのか」
そんな価値基準で子どもを見てきた私にとって、渡部さんの考え方は大きな衝撃でした。
もうすぐゴールデンウィークを迎えます。子ども達が「遊びたいから遊ぶ」時間の中で、キラキラした笑顔がたくさん見られるといいなと思います。
※プレーパーク(冒険遊び場)とは、子どもが大人に細かく禁止されず、自分で考えながら自由に遊べる遊び場です。木や土、道具などを使い、失敗や少しの危険も経験しながら育ちます。
NPO法人 ゆめ・まち・ねっと
https://yumemachinet.web.fc2.com/
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