すこやかマガジン第900号
負の行動
11月21日配信
みなさん、こんにちは。早いもので、もう11月の後半。今年も残り一か月余りとなりました。師走に向けて、なんだかせかせかと気持ちが焦り始めます。しなければならないことがたくさんあり、気持ちが焦ると、つい我が子への接し方も乱暴になってしまいがちです。なかなかこちらの思い通りに動いてくれない子どもを見て、さらに口調が強くなり、悪循環に陥ることがあります。親として子どもと接する態度がこれでいいのかと日々悩みは尽きません。
昨日も、私が仕事から帰宅すると、食べたお菓子の袋やおもちゃがリビングに散らかっていました。そういえば、前日も、前々日も注意したことを思い出し、つい声を荒げてしまいました。
そんなとき、いつも思い出す人物がいます。皆さんは、オーストリアの心理学者であるアルフレッド・アドラーをご存じですか?フロイトやユングも有名ですが、近年、岸見一郎さんと古賀史健さんの「嫌われる勇気」(ダイヤモンド社)という著書で再注目されました。
アドラーの言葉に次のようなものがあります。『人の行動の95%は正しい行動である。しかし、私たちは「当たり前だから」とそれを無視してしまう。わずか5%しかない負の行動に着目してはいけない』
振り返ってみると、息子は帰ってからすぐに宿題を終わらせていたり、風邪を引いた母親の体調を気遣ったりしていたことを思い出しました。そして最近は、私が2階にいる息子を呼ぶと、息子は「また怒られるのかなあ」とつぶやきながら階段を下りてくることが多くなったことにも気が付きました。
私は、息子ができていない5%のところばかりが気になって、息子ができている95%の部分を見ていなかったと思います。見えていたけれど、それが当たり前だとどこかで思っていたのかもしれません。それからは、毎日忙しいですが、少しでも子どものできている部分を探し、言葉で伝えるようにしたことで、私も子どもも笑顔が増えました。
間違いを指摘することは、アドラーが唱える「勇気くじき」をすることです。子どもの自信を打ち砕き、自立心や成長を妨げてしまいます。「勇気づけ」や「勇気くじき」とは何なのかまたの機会にお伝えできればと思います。アドラー心理学を学ぶと「なぜ、今までこんなシンプルなことに気が付かなかったのだろう」と思うことがたくさんあります。
これは、親子関係のみならず、企業や組織の人間関係にも当てはまります。大変参考になるので皆さんもアドラー関係の書籍を手に取ってみてくださいね。
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