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すこやかマガジン第892号

2024年9月26日

行 事

みなさん、こんにちは。9月も終わりに近づき秋の気配を感じるようになってきました。

秋になると、各学校では様々な行事があります。秋の運動会、マラソン大会、学習発表会や文化祭などが目白押しです。学校だけではなく各地域でも運動会などが開催されますね。私は、行事が大好きです。それは、子ども達が行事で経験する「体験活動」を通して、教科で身に付けることができない力を付けることができるからです。やり抜く力、試行錯誤する力、仲間と協力する喜び、思い通りにならない悔しさ、相手の痛みを感じる力、目標を達成した喜び…。行事を通して、子ども達は人間として見違えるように成長します。また、大人が子どもから教わることや勇気をもらうこともたくさんあります。

マラソン大会や運動会などは「勝敗」というものがつきものです。努力を重ね、勝って喜んでいる子をみると私も自分事のように嬉しくなります。一方で自分の思い描いた結果にならず、負けて涙を流しながら悔しがっている子にどんな言葉をかけようかいつも考えます。しかし、そんな時、考えさせられる言葉がありました。

15年ほど前、学習発表会を終えた翌週に発行された校長通信に次のようなことが書かれていました。

「行事を終えたとき、子ども達はどんなことを感じているか。
 ① 勝ったから、次回はもっと頑張りたいと思っている子
 ② 勝ったから、もう十分頑張ったと思っている子
 ③ 負けたから、次回はもっと頑張りたいと思っている子
 ④ 負けたから、もういいやと思っている子
あなたの学級の子ども達は、①~④の中のどの子でしょう」

「何のために行事を行うのか」「何をもって行事が成功と言えるのか」ということを深く考えさせられた言葉でした。

行事などの「体験活動」を通して、次の目標を見つけられるようにしたい。「勝ち」や「負け」だけにとらわれず、過去を振り返り、今の課題を考え、未来を創造していく子どもを育てたい。そのために私たちはどんな行事を計画して、どんな手立てを講じ、どんな声掛けをしていけばよいかということを考えなければならないと感じました。

ちなみに「体験」と「体験活動」は違います。「体験」は日常生活の中で偶発的に得られる経験も含みます。一方で「体験活動」は体験する者に対して意図的・計画的に提供される体験です。文部科学省の追跡調査によると、「体験活動」を経験した人は、「自尊感情」「外向性」「精神的回復力」「向学的な意識」「肯定的な未来志向」等が高まることが明らかになっています。
あちらこちらで行事に参加する子どもたちの声を聞くたびに、あの時の校長先生の言葉が心の中に浮かんできます。この秋も子どもたちの心の成長が楽しみですね。

岩手県教育委員会が進めている教育振興運動推進プラン(2024~2028)では、「体験活動の充実」のための取組を推進しています。
kyoushin2024overview2.pdf (pref.iwate.jp)

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