いわてマナビィマガジン
No.297(令和6年度第19号) 2025.2.21
★充実の2日間!『岩手県生涯学習推進研究発表会』開催!!★
1月30日(木)・31日(金)、『岩手県生涯学習推進研究発表会~人づくり・つながりづくり・地域づくりフォーラム2024』を開催しました。今年度の研究発表会も参集とオンラインのハイブリッド型で開催しましたが、来賓の皆様をはじめ県内外より174名の皆様にご参加いただき、成功裏に終えることができました。関係者の皆様のご協力に感謝申し上げます。
1日目は、当センターが今年度取り組んだ調査研究の発表と協議を行いました。2日目は、「SDGsの実現に向けて、社会教育に期待される役割を考える」をテーマとして、上智大学田中治彦名誉教授による基調講演に続き、県内の事例発表を含むパネルディスカッションを行いました。
参加者の感想をいくつかご紹介します。
【研究発表・協議の感想】
・取組事例も最初からSDGsを目指して始めたものではないということをお聞きし、今ある活動やこれから行う活動それぞれについて、SDGsの視点で捉え直しながら進めていくことが必要であり、それが持続可能な取組にしていくポイントでもあると感じた。
・これからの時代を生きていく子どもたちに未来を創る力をつけるために、学校だけでなく、社会との関わりが必要だと思った。育った子どもたちを結びつける社会教育が大切だと感じた。
・時代の変化に応じて、社会教育施設の役割や意義を再確認する必要があることを理解できた。博物館等が教育的な役割の他に、市町村等の関係人口の増加や観光といった観点で活用されるという点は大きな変化と捉えた。
・文化財の中でも特に埋蔵文化財に関しては、出土する遺物の量に対して、調査後にうまく活用されていないように感じている。主管が首長部局に移るなど、博物館や文化財が観光資源にもなっているが、その中でも博物館の社会教育的役割からの視点について、来年の発表も楽しみにしている。
【基調講演の感想】
・SDGsが学校現場や社会に定着してきた今、実践していく矛盾が出てきた時期に田中先生のご講演は大変参考になった。課題に気づき解決策を考えていくことが持続可能な社会の実現につながると感じた。
・SDGs学習を第3段階へと進めるために、矛盾を打開しようとしている人々をつないでいくことが必要と理解した。そのために社会教育士の役割が重要であると思った。
・子どもだけでなく、様々な年齢の人の居場所づくりがとても大切だと思った。そして、人が集まって交流することが、地域環境づくりにも活かされると感じた。
・居場所づくりという視点や、次の段階に進んでいくために「矛盾」や「葛藤」が必要ということなど、今までの自分にはない視点を与えていただいた。
【パネルディスカッションの感想】
・各所の具体的実践例が大変興味深かった。地域の実情に寄り添い、改善や発展させていこうとする思いのある取組が結果的にSDGsにつながっているということは、SDGsは「社会教育の充実」と密接につながるということだと思う。頑張ろうという勇気をいただいた。
・持続可能な地域社会のために、地域づくりの担い手を若いうちから育てていくことの必要性や様々なアプローチの仕方について学ぶことができた。
・日詰小学校の発表では、児童が楽しそうに活動している雰囲気が見えるようだった。今の子どもたちにはたくさんの体験が必要だし、我々社会教育に携わる者がもっと関わって「つながっていくこと」が大切だと思った。
・心に残ったことは「持続可能」。人口減少や少子高齢化等すぐに解決に至らないことがたくさんある現在だが、その中でいかに「持続可能」を見出していくかが一つの鍵ではないかと考えた。どの発表も、一見不利に見える環境下でも、少し頑張ればできることに取り組み、改善が見られていることが素晴らしかった。
研究発表会の詳しい様子について、準備が整いしだい実施報告書としてwebサイト「まなびネットいわて」で紹介します。
当センターでは、これからも皆様に有益な生涯学習情報・研修機会の提供に努めて参ります。今後ともどうぞよろしくお願いします。
★祝!文部科学大臣表彰★
文部科学省では、社会教育や家庭教育の振興、コミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的推進において、特に効果を上げてほかの模範と認められるものに対して、文部科学大臣表彰を行っています。
今年度の文部科学大臣表彰についてご紹介します。(R6.12.25文部科学省発表)
【令和6年度社会教育功労者表彰】
地域における社会教育活動を推進するため多年にわたり社会教育の振興に功労のあった者、及び全国的見地から多年にわたり社会教育関係の団体活動に精励し社会教育の振興に功労のあったもの等に対し、その功績をたたえ表彰する。(昭和59年度から実施、今回で42回目)
◇佐々木 嘉直 氏[功績分野:成人教育/主要経歴:岩手県ユネスコ連絡協議会事務局長]
【第77回優良公民館表彰】
公民館やその他公民館と同等の社会教育活動を行う施設(社会教育センター、生涯学習センター等)のうち、特に事業内容・方法等に工夫をこらし、地域住民の学習活動に大きく貢献しているものを表彰する。(昭和23年度より実施、今回で77回目)
◇北上市立花地区交流センター
[キャッチフレーズ:安心安全なまち!地域住民の拠り所となる交流センター!]
◇一関市弥栄市民センター
[キャッチフレーズ:皆でつくろう!さらに元気な弥栄]
【令和6年度優良PTA文部科学大臣表彰(小学校、中学校、義務教育学校、特別支援学校、私立幼稚園・認定こども園PTA)】
PTAの健全な育成、発展に資することを目的として、PTAの本来の目的・性格に照らし、優秀な実績を上げているPTAを表彰する。(昭和30年度より実施、今回で70回目)
◇晴山小学校PTA
◇長島小学校PTA
【令和6年度「コミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的推進」に係る文部科学大臣表彰】
地域とともにある学校づくり、学校を核とした地域づくりを進め、未来を担う子供たちの成長を地域全体で支える社会の実現を目指すことを目的に、学校と地域が連携・協働し、コミュニティ・スクールと地域学校協働活動を一体的に実施する取組のうち、その内容が他の模範と認められるものを表彰する。(令和4年度より隔年実施、今回で2回目)
◇紫波町立日詰小学校
[日詰小学校地域学校協働チーム/地域学習(花の虹タイム)の実践等]
◇奥州市立岩谷堂小学校
[江刺第一中学校支援地域本部/家庭地域と連携した地域づくり・学校づくり]
◇岩手県立平舘高等学校
[平舘高等学校地域学校協働活動/学校運営協議会は最高のサポーター~地域とともに~]
受賞された関係者の皆様、誠におめでとうございます。
表彰に係る文部科学省のページはこちら
https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/mext_01445.html
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◇発行:岩手県立生涯学習推進センター(花巻市北湯口2-82-13) 編集:小原幸尋