2025/7/29 人・つながり・地域づくり関係職員等研修講座(宮古会場)
実施日:令和7年7月29日(火)
事業報告
社会教育関係職員、福祉関係職員、学校教員等に参加いただき、居場所・地域づくりの事例発表から「共生社会における学びのあり方」、特別支援学校卒業生を交えたトークセッションから「学校卒業後の学び」について考えを深めました。
【行政説明】

岩手県教育委員会事務局生涯学習文化財課社会教育主事 髙橋祐輝より、「障がい者の生涯学習の推進」と題し、説明がありました。文部科学省の調査では、社会教育施設における障がい者の支援経験、障がい者を対象とした講座の実施状況は少なく、一般市民対象講座に参加した障がい者の数も少ない。障がい者の学習ニーズを顕在化すること、関係機関等との連携やそのノウハウを蓄積すること、当事者が意思を表明しやすい環境を醸成することが本県の課題であると説明がありました。
【事例発表】

岩泉地区で障がい者等の地域生活支援等の活動を行っている特定非営利活動法人クチェカ理事/事務局長 鈴木悠太氏より、「ボーダーレスな居場所・地域づくりを目指して」と題し、法人の取組を発表していただきました。
地域づくりの活動として、台風10号の被災者支援では、外部支援団体とのネットワークを築き、移動型サロンバスを運行し、現地にアウトリーチする支援を行いました。
コミュcafé クチェカは、障がいのあるなしに関わらず、「みんなの居場所」として開放しており、創作活動、料理教室、レクリエーションなどを行っています。好きなことをして過ごせる居場所のコンセプトは「家からの一歩」と「やりがい・生きがいづくり」。地域の誰もが心豊かな生活を送ることができるようサポートしています。
【トークセッション】

(写真左)岩手県立宮古恵風支援学校高等部卒業生
(写真中央)岩手県立宮古恵風支援学校教諭/進路指導主事 湊 義徳 氏
(写真右)特定非営利活動法人クチェカ理事/事務局長 鈴木 悠太 氏
事例発表に引き続き、特定非営利活動法人クチェカ の鈴木悠太氏、岩手県立宮古恵風支援学校進路指導主事 の湊義徳氏、高等部卒業生と参加者を交え、「だれでも いつでも 学べる未来」と題したトークセッションを行いました。
初めに、卒業生から就労先の会社の様子についてお話いただきました。次に、湊氏より宮古恵風支援学校の高等部での学びの内容について詳しく説明いただきました。その中で、卒業後も学びたかった内容として「社会のマナーと作法を学びたかった」という卒業生の声がありました。また、「失敗したときの不安や悩みの解消法が知りたい」など、就労してからの実体験を話題にして、会場の皆さんとも語り合いながら会が進みました。
後半は、グループに分かれ、共生社会の生涯学習の推進に向けた取組について、「学校卒業後の学び」に焦点を当て語り合いました。
| ・趣味や特技、その子の声を聞く。 ・ネットワーク(横のつながり)を大事にする。支援学校と、福祉・学校・家庭など。 ・事業チラシを見たときに、どんな配慮をしてくれるか見えると良い。そうすると必要な配慮を申し出ることができる。(当事者は困っていることを自分で伝えられるようになると良い) ・余暇を過ごす場が社会に整っていると良い。そうすると学校で学習として扱うことができる。 ・当事者の声をつなぐ役割として、圏域・市町村の相談支援センターを活用する。 ・気になる講座の情報が本人に届いても、申し込むことにハードルがある。研修の同行など特別支援教育ボランティアを活用することも考えられる。 |




【参加者の感想】
・就労している特別支援学校卒業生の「~がしたい」という生の声が聞けたので、生涯学習や余暇活動の充実について深く考えることができた。
・学校在学中にどのような支援を行えば良いか、今回の講座を通して学ぶことができて良かった。
・就職先企業の体制や理念を教職員が一緒に確認する等、きめ細やかな対応と地元企業の体制に感銘した。
【受講者の評価】
A(有意義) 90.9%
B(どちらかといえば有意義) 9.1%
C(どちらかといえば有意義でない 0%
D(有意義でない) 0%
【担当者から】
特別支援学校卒業生の話を聞く中で、働くことの中にも、暮らしの中にも学びがあり、それを実現するためには関係機関のつながりが大事であることを改めて感じた研修会でした。
実施担当:[生涯学習推進センター]
実施要項(PDF) ちらし(PDF)

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1 目 的
特別支援学校高等部の卒業生を交え、学校卒業後の豊かな学びのあり方、共生社会における生涯学習について共に考える機会にする。
2 主 催
岩手県教育委員会
3 主 管
岩手県立生涯学習推進センター
4 後 援
宮古市教育委員会
5 対 象
(1) 県及び市町村の生涯学習・社会教育関係職員
(公民館・地区センター、図書館、博物館等の職員を含む)
(2) 市町村首長部局の地域づくり関係職員・社会福祉関係職員
(3) 教職員や学校教育関係職員
(4) 障がい者支援団体・就労支援団体・NPO法人関係職員等
(5) 特別支援学校・学級の生徒および卒業生とその保護者
(6) 生涯学習を通じた共生社会や、障がいのある方の学校卒業後の学びについて関心のある方
6 定 員
30名
7 期 日
令和7年7月29日(火)
8 会 場
イーストピアみやこ 会議室1・2
〒027-8501 宮古市宮町1-1-30
TEL 0193-62-2111 FAX 0193-63-9118
9 受講申込み
「まなびネットいわて」から申し込んでください。
【申し込み締め切り7月21日(月)】
10 日程及び内容
12:30~受付
13:00~13:05【開会行事】
13:10~13:25【行政説明】
「障がい者の生涯学習の推進について」
13:30~14:10【事例発表】
「ボーダーレスな居場所・地域づくりを目指して」
<発表者>特定非営利活動法人クチェカ 理事/事務局長 鈴木 悠太 氏
障がいのあるなしに関わらず、地域の誰もが心豊かな生活を目指し、集う居場所「コミュcafé クチェカ」の取組を紹介していただきます。
14:10~14:20【休憩】
14:20~16:20【トークセッション】「だれでも いつでも 学べる未来」
<登壇者>特定非営利活動法人クチェカ 理事/事務局 鈴木 悠太 氏
岩手県立宮古恵風支援学校 教諭/進路指導主事 湊 義徳 氏
岩手県立宮古恵風支援学校 高等部卒業生
宮古恵風支援学校の卒業生を交え、支援学校卒業後の学びの場の必要性について、会場の参加者とともに考えます。
16:30【閉会行事】
11 携行品
筆記用具、所属で使用している名札
※今回の研修講座資料は、webサイト「まなびネットいわて」に掲載します。受講者自身で資料を印刷、または、タブレット等にダウンロードの上、ご持参くださるようお願いします。
12 受講者旅費
派遣者において負担願います。
13 その他
(1) 欠席の際は、岩手県立生涯学習推進センターまでご連絡をお願いします。
なお、当日の欠席は、生涯学習推進センター携帯(090-4368-1353)までお願いいたします。
(会場のイーストピアみやこへの電話はご遠慮ください。)
(2) 研修受講にあたり配慮を希望する場合は、申し込みフォームにご記入いただくか事前に当センターへご相談ください。
13 受講申し込み
下記フォームに必要事項を入力し、[送信]をクリックしてください。後日担当者から確認のメールを差し上げます。(2~3勤務日以内)(入力いただいた情報は関係機関で受講に関係した処理のみに使用いたします)
※公立学校の教員の方は下記フォームでの申し込みと併せて「Plant」上での申し込み手続きを行ってください。 > Plantリンク