人・つながり・地域づくり関係職員等研修講座(宮古会場)
実施日:令和6年7月25日(木)
事 業 報 告
社会教育関係職員および小中学校、特別支援学校教員の方々に参加いただき、就労支援および相談支援の現場における学びの実例やキャップハンディ体験から「障がいのある方の学校卒業後の豊かな学び」と「合理的配慮」について考えました。
【事例発表】
「より主体的に、より輝くために~就労支援・相談支援の現場から~」
①「ハックの家」の取組
【講師】特定非営利活動法人 ハックの家 副理事長 竹下 敦子 氏

主に障害のある方の就労支援を行っているハックの家の竹下さんから、自立に向け、専門技能の習得や生活経験を広げて希望を実現したり、趣味を充実させたりしている方々の事例を紹介していただきました。障がいのある方の学びについて大切なことを教えていただきました。
○本人の気持ち、困り感など本人の声を大切にする。
○失敗しても大丈夫という土壌をつくる。考えを押し付けない。
○特性を理解した対処法をとる。
「福祉」とは快適に生きること。誰もがもっている幸せになる権利。「困っている人がいたら声をかけるのは当たり前のこと、もうやっていること。それが合理的配慮なのでは」とおっしゃっていました。
②「レインボーネット」の取組
【講師】特定非営利活動法人宮古圏域障がい者福祉推進ネット
事務局次長兼主任相談支援専門員 佐々木 大介 氏

主に障がいのある方の相談支援事業を行っているレインボーネットの佐々木さんより事例を紹介していただきました。
◆『障害者相談支援事業』
お金のことや家族のこと、他者との関わりのことなど生きていく上で困難を抱えている方に実情や特性に合わせたアドバイスや福祉サービス利用の調整を図っている。
◆『地域活動支援センター事業』
障がいのある方の社会との交流を促進することを目的に、「創作活動」「SST(ソーシャルスキルトレーニング)」「ピアカウンセリング」「サークル活動」などの活動を実施し、その中で「話し方講座」や「金銭管理講座」「身だしなみ講座」「防災講座」など生活に直結する活動を行っている。
―業務を通して考えることー
「障がい」があってもなくても、人は生活を営む上で否が応でも「学び続ける」のではないかと感じています。学び続けていくにあたり、私自身、呑み込みが遅い方でもあるので、障がい者も含めてみんなに伝わるようにするためには一定の配慮も必要ではないでしょうか。難しいことを分かりやすく言うことは結構大変だと思いますが、そういった部分において配慮があれば、障がい当事者だけでなく、みんなにとって過ごしやすい世の中になるのではないかと考えます。
と話されていました。
【体験活動・演習】 「施設における合理的配慮の観点」
【講師】宮古市社会福祉協議会ボランティアコーディネーター
今井 慧 氏

「合理的配慮」についての考え方や「合理的配慮義務化までの流れ」「合理的配慮が必要な場面」について講義いただき、具体例をあげて対応の仕方について教えていただきました。講義の後は、『誰かにとって「やさしい仕組み」(ハード面・ソフト)を探そう!』をテーマに、グループのメンバーと対話をしながら会場内でキャップハンディ体験に臨みました。「障がいのある方」と「支援者」それぞれの立場の体験をとおして、当事者の気持ちの理解と支援者の関り方について学び、互いの気付きを共有しました。
『合理的配慮』を実践する上で大切なこと
○想像と対話で信頼関係をつくる。
○ハード(設備)とソフト(対応)の両輪で。
○「障がい者のため」に限ったことではなく、「みんなのため」という考え方。難しいときは、地域の力、利用者さんの力を借りてもよい。



【参加者の感想】
・学校卒業後の将来に向けてのイメージがつかめた。
・義務教育を終えた後を知り、そこから逆算した指導や支援の在り方を考えていきたい。
・様々な立場の方と体験を共にし、新たな気付きを得ることができた。
・対話や相手との信頼関係が大切。
【受講者の評価】
A (有意義) 92.3%
B (どちらかといえば有意義) 7.7%
C (どちらかといえば有意義でない) 0%
D (有意義でない) 0%
【担当者から】
事例や実体験をとおし、参加者がそれぞれの異なった立場からの視点で、障がいのある方の生き方や共生社会について考える機会になりました。体験をともなった障がい理解の学びの場を増やしていくことで、社会にあるバリアを自分事として捉え、思いやりのある社会へつながっていくものと思いました。
申し込みフォームはこのページの下側にあります。
実施担当:[生涯学習推進センター]
実施要項(PDF) ちらし(PDF)

- 1 目 的
- 障がいのある方の学校卒業後の豊かな学びの実現に向けて、実例やキャップハンディ体験にもとづき、公共施設等における合理的配慮について考える機会とする。
- 2 主 催
- 岩手県教育委員会
- 3 主 管
- 岩手県立生涯学習推進センター
- 4 対 象
- (1) 県や市町村の生涯学習・社会教育関係職員(公民館・地区センター等職員を含む)
(2) 市町村首長部局の地域づくり関係職員・社会福祉関係職員
(3) 障がい者支援団体・就労支援団体・NPO法人関係職員等
(4) 教職員や学校教育関係職員
(5) 障がいのある方の学校卒業後の学びについて関心のある方
- 5 定 員
- 30名
- 6 期 日
- 令和6年7月25日(木)
- 7 会 場
- 宮古市地域創生センター<うみマチひろば> 大会議室
〒027-0028 宮古市神林3番1号 TEL 0193-65-7133
- 8 受講申込み
- Webサイト「まなびネットいわて」から申し込んでください。
【申し込み締め切り7月17日(水 )】
- 9 日程と内容
- 13:00~13:05【開会行事】
13:10~14:35【事例発表】(各40分)
(1)「より主体的に、より輝くために①」~就労支援の現場から~
<発表者>特定非営利活動法人ハックの家
副理事長 竹下 敦子 氏
(2)「より主体的に、より輝くために②」~相談支援の現場から~
<発表者> 特定非営利活動法人宮古圏域障がい者福祉推進ネット
事務局次長兼主任相談支援専門員 佐々木 大介 氏
14:45~16:30【体験活動・演習】
「施設における合理的配慮の観点」
<講 師> 宮古市社会福祉協議会 地域福祉課 地域支援係
ボランティアコーディネーター 今井 慧 氏
16:35 【閉会】
- 10 携行品
- 筆記用具、所属で使用している名札
※今回の研修講座資料は、Web サイト「まなびネットいわて」に掲載します。受講者
自身で資料を印刷、または、タブレット等にダウンロードの上、ご持参くださるよう
お願いします。
- 11 受講者旅費
- 派遣者にて負担願います。
- 12 その他
- (1)欠席の際は、岩手県立生涯学習推進センターまでご連絡をお願いします。
(会場の宮古市地域創生センターへの電話はご遠慮ください)
(2)研修受講にあたり配慮等が必要な場合は、申し込みフォームにご記入いただくか事前に
当センターへご相談ください。
- 13 受講申し込み
-
下記フォームに必要事項を入力し、[送信]をクリックしてください。後日担当者から確認のメールを差し上げます。(2~3勤務日以内)(入力いただいた情報は関係機関で受講に関係した処理のみに使用いたします)
※公立学校の教員の方は下記フォームでの申し込みと併せて「Plant」上での申し込み手続きを行ってください。> Plantリンク
※上の[送信]ボタンをクリックして、送信が完了すると、ボタンの下に「ありがとうございます。メッセージは送信されました。」と表示されます。繰り返し送信ボタンを押さないよう、ご注意ください。